賛 成−団体生活への自覚促す
![]() |
| 標準服の学校の登校風景。体調に合わせてジャンパーを着ている児童もみられた=鹿児島市 |
標準服に賛成する理由について鹿児島市の会社員薬丸隆二さん(44)は「団体生活の基本となる小学校へ通う自覚を促す意味で必要」。加治木町の無職男性(64)は「校風や教室の学ぶ雰囲気づくりのために必要」とした。鹿児島市の会社員女性(31)は「好きな服を着てめいっぱいおしゃれしたら教師に“不良”扱いされた。一方、地味な子は子どもの間で差別があった」と自らの体験を交え「個性を尊重できない社会では、標準服の方がいい」とした。
一方で、標準服反対という人は私服の利点を挙げる。志布志市の主婦中村恵さん(34)は「子どもたちが季節やその日の行動を考えて服装を決めるのは楽しみでもあり大切なこと」。鹿児島市の主婦(59)は「暑さ寒さに合わせ調整可能だし、頻繁に洗濯できるので清潔」。薩摩川内市の前田典明さん(61)は「自由な服装の方が子どもらしさが感じられる」とつづる。南九州市の男性(52)は個性を伸ばすとして私服を支持した上で「華美にならないよう、保護者の理解も大切」と、学校にふさわしい服装のあり方を問題提起した。
反 対−買い替えで出費かさむ
賛成反対どちらにも、経済的理由を挙げる人が目立った。鹿児島市吉野町の短大生水之浦由希子さん(20)は「私服だとブランド物をほしがったりして親の負担が大きくなるのでは」と心配する。一方、小学1年の息子がいる薩摩川内市の主婦(35)は「標準服を最低限そろえて2万円程度かかった」と私服に比べて高価なことに驚く。子どもの成長や転校に合わせて買い替えが必要で不経済という指摘も複数あった。標準服を支持しつつ、実態に合った見直しを提案する声も多かった。いちき串木野市の主婦坂元孝子さん(45)は、体格のいい女の子も気にならないようにと、箱ひだスカートからプリーツスカートに替わった小学校の例を紹介し、「男児のズボンも、冬は長ズボンでいいのでは」。体形が大人びてくる高学年男児への配慮を求める意見も目立った。また、鹿児島市の女子大学生(22)は転校生も困らないよう「標準服はどこも同じにして、バッジなどで各学校の特色を出せば」と提案した。
鹿児島県教育委員会義務教育課によると、学校での服装は各学校の校長が地域や保護者の意見を総合的にみて判断することになっており、県内の公立小のうち86%が標準服を指定している。その中には、毎日、標準服の着用を求める学校から、入学・卒業式などの儀式以外は私服を認める学校まで幅広い。毎日標準服という学校でも、体調に合わせて登下校時の防寒具や長ズボンの着用を認めるといった対応も増えているという。












