反 対−素人に判断可能か不安
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| 裁判所は模擬裁判などを実施し、制度実施に向けた準備を進めている=鹿児島地裁 |
奄美市名瀬朝仁町の主婦後藤美智子さん(60)は「万が一誤った判断で被疑者を有罪にし、後日冤罪(えんざい)である可能性がないともかぎらない」。鹿児島市の会社員男性(29)も「自分の手によって『死刑』の判決を下す恐れがある。あまり心地よいものではない。また報復の可能性も否定できないと思う」と、重大刑事事件にかかわることへの不安を吐露する。
鹿児島市の大学院生天瀬毅さん(30)は「制度については賛成」の立場だが、「自分自身が選ばれるときは拒否すると思う。素人の人間が人を裁くことには限界がある」と感じている。
裁判に参加する重圧を訴える意見も相次いだ。加治木町の会社員宇都和代さん(56)は「なぜ国民に『重大任務』を押しつけるのか納得できない」と憤る。裁判員として「自分には全く関係のない事件」に時間を拘束されるうえ、国民が法律を理解することも前提になるとして、「負担でしかない」と制度に反対する。
賛 成−一般人の常識生かせる
裁判員になることに積極的な意見としては、「一般の感覚を判決に反映せたい」という理由が多かった。千葉市の無職吉田順吾さん(63)は「司法界と一般人との常識や見識のズレを修正し、客観的に見て妥当な判決が出るように参加したい」と意欲的。鹿屋市の農業宮園政春さん(53)も「過去には、裁判官の良識を疑いたくなるような判決もある。社会経験豊かな裁判員の意見が反映されるのは大賛成」と答えた。ただ裁判員の選び方について、「世間の情報に疎遠、または情報を取得することを拒んでいる人もおり、そういう人も含めて選ぶのは疑問。希望者を募り、ある程度常識のある応募者から選ぶ方法がよい」と提案した。
裁判員制度導入の理由は、裁判を身近で分かりやすいものにし、司法に対する国民の信頼向上につなげること。熊本市の会社員女性(22)は、今まで縁遠かった裁判の世界にかかわることについて、「人が人を裁くことには責任が伴うし、ちゅうちょしてしまう」としながら、「普段素通りしている大きな問題に真剣に向き合うきっかけになるのではないでしょうか」と期待した。












