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2006 11/19 本紙掲載

IT最前線

完全デジタル元年

 総務省の資料に「2011年は完全デジタル元年」という言葉がよく出るようになってきた。
 われわれが一番見る地上波放送は今、アナログ放送とデジタル放送が同じ番組を放送する「サイマル放送」を行っているが、11年7月24日に、アナログ放送を停止しデジタル放送に一本化する。これにタイミングを合わせるように衛星を使うBSアナログ放送も11年中に停止、BSはデジタル放送に一本化される。ケーブルテレビ放送も同年中にはデジタル化を完了させる。ラジオ放送はアナログ放送が継続されるが、それ以外は完全にデジタル化されることになり、放送は新時代に入る。
 国民の生活に深く浸透しているインターネットの基盤であるブロードバンドについて、総務省は「次世代ブロードバンド戦略2010」で、10年に98%の家庭に普及させる目標を掲げ、このうち、毎秒100メガビットの超高速インターネットの世帯普及率を90%にするとしている。さらに、ブロードバンドを使いたくても使えない「ブロードバンドゼロ地域」も、同年までに解消させるという。
 こうして11年に「完全デジタル元年」となるというわけだ。
 インターネットが使われるようになり十数年。放送とネットの完全デジタル元年は本格的なデジタル革命の始まりだ。産業、社会、教育、メディアなどあらゆる分野でデジタル革命による大きな変革が進む。
 ネットの関係者は、新しいネットの時代に入ったという意味の「Web2.0」という言葉を使う。ネットのWeb2.0時代が家庭へも広がり、放送も完全デジタル化、さらに放送と通信の融合による新サービスが加わる。
 こうして考えると11年は日本の産業社会にとって大きな転換点といえる。この11年がどういう年になり、その後の産業社会がどう変わるかこれからいろいろな論議が進むだろう。

(ITジャーナリスト・杉山隆二)
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