校内LAN普及 首相の出番
「2005年度末までに小中高校の全教室でインターネット接続を実現する」。政府のIT戦略会議が「e−Japan戦略」で掲げた目標の一つだった。
現実はどうか。文部科学省の統計によると、06年3月末で、普通教室でネット教育を可能にする校内LAN(構内情報通信網)の普及率は50.6%で目標の半分。小学校は43.7%とさらに低く、中学校で48%、高校でも75.5%だ。
e−Japan戦略の目標は、ブロードバンド(高速大容量通信回線)の普及などおおむね達成した。半面、校内LAN整備の遅れは深刻で、半数の学校が、普通教室でインターネットを使えない。ちなみにシンガポール、韓国は100%、米国でも92%の普及率という。
全国の小中高校約3万7600校にケーブルを敷設、各教室でインターネットを使える情報環境にするには資金や手間がかかる。しかし、政府目標を掲げながらの未達成は、国や地方自治体、教育委員会、教師、市民にも責任はある。
一方で今、各地で教師と父母、地元市民が校内LANを手作りするボランティア活動「ネットディ」が行われている。横浜市は、この方式で校内LANの普及を進めている。
ネットディは米国で1990年代前半に市民運動としてスタート、当時、クリントン大統領とゴア副大統領が参加し全米に広がった。しかし、日本は全国的に広がっていない。
校内LANの普及に弾みをつけるには、安倍首相の出番が必要だ。首相が指揮する教育再生会議が今年1月に発表した第1次報告のタイトルは「社会総がかりで教育再生を」だ。安倍首相がネットディに参加し、ボランティアと作業をすることで、運動が盛り上がるのでないか。
全国の小中高校でネットを活用した教育を広げるには、ネットディが最も効果的だ。安倍首相の手腕が問われる。





















