飲む超小型のカプセル内視鏡
超小型のカプセル内視鏡が小腸の検査に威力を発揮している。この装置は直径11ミリ、長さ26ミリのカプセル型の内視鏡で、超小型カメラ、無線送信機などを内蔵し風邪薬を飲むように飲み込む。
胃から小腸、大腸と約8時間かけて動き、1秒間に2枚、約5万枚以上を撮影し無線送信機で発信。検査を受ける患者は腹部などにつけたセンサーでこれを受信、ベルトで腰につけたデータレコーダーで記録。検査が終わった後、病院で分析し診断する。
胃や大腸の検査は、口や肛門から長いチューブ状の内視鏡を使うが、小腸はこの方法は難しい。カプセル内視鏡は苦痛もなく、検査中もデータレコーダーやバッテリーを腰につけて外出などができ、使い捨てで便と一緒にトイレに流す。
イスラエルのギブン・イメージング社の製品が厚生労働省の認可を得て発売され、昨年10月から保険適用になった。大学病院の臨床試験や診察に使い始めた病院でも診察が難しい小腸からの出血などの検査で威力を発揮しているという。
40年ほど前に「ミクロの決死圏」という映画があった。ミクロン(1000分の1ミリ)大になった医者が救命艇で血管内を走り治療するというSF映画だ。かつてマイクロマシン(微小機械)の取材で会った研究者は「血管内は無理だが胃や腸を検査するカプセル装置がいずれできる」と話していたが、当時は夢物語だった。
国産のカプセル内視鏡も今後出てくる。オリンパスメディカルシステムズ(本社東京)は欧米で販売を開始、厚生労働省の認可が出れば国内で販売する。アールエフ(同長野市)も製品化し実用化を目指す。
いまは小腸の壁を撮影するだけだが、カプセルの内部に薬剤と超小型ポンプを積み込み、炎症個所に薬剤を噴射し治療するカプセル内視鏡の研究も進められている。





















