電子書籍貸し出す図書館
東京都の区立千代田図書館(田中栄博館長)は新しい時代の図書館として、いくつもの新しい試みを実行、全国の自治体や図書館関係者が視察に訪れている。
千代田区役所の9階と10階に昨年5月、リニューアルした図書館は、総合案内係の図書館コンシェルジュや広報担当もいる。田中館長は「本を貸し出すだけでなく、企画を立て情報発信するため」という。
同館は日本の公立図書館で初めて電子書籍の貸出・返却をする「千代田Web図書館」を始めた。電子書籍は約3000点ありネットで利用可能だ。現在は千代田区の住民だけの利用だが、7月からは同区へ通勤、通学する人へも広げる。
国立情報学研究所が開発した「新書マップ」も使え、パソコン上の新書1万700冊が並ぶ仮想本棚から読みたい本を探せる。館内には7000冊の新書がある。
入力された単語から利用者の関心を類推し、近い内容を含む情報も表示する「連想検索技術」を使い、新しい視点で関連する本を探すこともできる。
近くの神田古書店連盟と連携し、館内での古書展示や利用者が探す本を古書店に紹介するサービスも行っている。
千代田区は図書館の運営で、指定管理者制度を採用し、企画・運営は公立図書館の受託業務を手がけるヴィアックス(東京都)など3社に委託。
「区民の書斎」として低い書棚とゆったりしたスペースに読書空間とビジネスマンが調査・研究に使えるセカンドオフィスゾーンを組み合わせた。
平日は夜10時まで開いており、利用者は旧図書館時代の3−4倍になり年間100万人規模になるという。
地方の図書館関係者は「財政豊かな千代田区だからできる」という声も多い。しかし、田中館長は「Web図書館などは地方でも導入可能」とし、新しい図書館は「ゆっくりだが広がる」と話す。





















