今年1月初め、不二家のシュークリームに期限切れの牛乳が使用されていたことが発覚してからは、牛肉コロッケに豚肉を使用するというミートホープの品質表示偽装に驚く間もなく、肉の色を良くするため牛の血を混ぜるなんてもうオカルトの域の偽装が内部告発で次々と暴かれ始め、あとはダムが決壊するがごとく、白い恋人や赤福やら次々と『和みの定番土産』が情けない不祥事のためにその歴史と伝統を汚されていくのを見ていると、消費者の怒りというよりは、何か、遠足のお菓子を取り上げられたような、シュンとした切なさがこみ上げてきた。
数年前、鹿児島と静岡等のブレンドされたお茶の産地表示が『宇治茶』として販売されていた件で、その後表示規定が改定されたものの、この時も違う意味でシュン、とした。ご存じの通り、鹿児島は静岡に次ぐ全国2位のお茶の産地で、豊かな香りと繊細な味わいに幼いころから親しんできたし、知覧や枕崎は全国の品評会で何度も優勝・入賞しているのに、なぜ『静岡茶』や『宇治茶』のブランドがないとやっていけないの!?と、郷土人として素朴に寂しかったのだ。
そしたら先日、『船場吉兆』が佐賀・鹿児島産の牛肉を『但馬牛』などと偽って販売していたことが発覚した。真の但馬牛を食べたことがないので断言はできないが、それでも本場の佐賀牛も鹿児島牛も、すごくおいしいんだよ! と胸をはって自慢できる味なのに、結局裏方の縁の下の力持ちのような役割に回ってばかりで、あぁお人良しにもほどがある〜とまたシュン、となるわけだ。
沖縄でも『やんばる地鶏』と称し鹿児島産鶏肉が使用されていたと聞けば、「あぁ、みんながだまされるほどこんなに鹿児島産は優秀なのに」とあらぬ感想さえ抱いてしまう。
そんな中、郷土の百貨店が宮崎産のブロイラーを『地鶏』と不当表示していたことを『単純ミス』と口走ってしまい、東国原知事が憤慨したのは当然で、そういう多方面にわたる『人の良いゆるさ』が、結果鹿児島ブランドが質並みに浸透しない原因かも、と宮崎の人には同じ九州人として申し訳なく思った。
色紙を出され、「知り合い用に、あて名はいらないからサインして」と頼まれることがある。でも私は目の前にいない人に、サインはできない。必ず誰に渡すか聞いて、名前を教えてくれた人に名入りでサインさせていただく。音楽も最終的に責任を持つのは生産者と仲介者だと、スタッフも理解してくれているのがうれしい。


















