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歴史ある蔵で若い蔵子の情熱がはじける▼
歴史ある蔵で若い蔵子の情熱がはじける
田園風景の広がる土地に立つ吹上焼酎
▲田園風景の広がる土地に立つ吹上焼酎
 
(9) 吹上焼酎
 西に優しく女性的な野間岳、東にゴツゴツとした男性的な金峰山。1891(明治29)年創業の吹上焼酎は、南さつま市の吹上浜に程近い平野に立つ。途中、経営者は代わったが、れんが造りの貯蔵庫などが歴史を感じさせる。

希少原料で可能性広げる
コガネセンガン(左)とクリコガネ
▲コガネセンガン(左)とクリコガネ

 この蔵では、クリコガネを原料とした『かいこうず』『風●(ふうたん)』を造っている。クリコガネは栽培が難しいために収穫量が少ないが、この芋を使うと、焼酎にほのかな甘味と深いコクが生まれるという。

 幕末に薩長同盟を成立させた薩摩藩城代家老の名を冠した焼酎『小松帯刀』はコガネセンガンが原料で、代表ブランドに育ちつつある。「なぜ、小松帯刀?」の問いに、「経営に携わる長部家は、小松家と縁があり、帯刀公の名前を使わせていただきました。帯刀公の命日には吉利(よしとし)の方へ墓参りにも行きます」と取締役工場長の浜地正昭さん。

 1次仕込みにはすべて国産の破砕米を使い、需要があってもできたては出荷せず、熟成にじっくり時間をかけるという。一本、筋の通った焼酎造りで、焼酎の可能性を追求している蔵である。

 ●は「憚」(リッシンベンに単の「ツ」のかわりに口ふたつ)
(「てぃーたいむ」2006年9月号掲載)

info
所在地
南さつま市加世田宮原1806

電話
 0993(52)2765


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