明治5(1872)年創業の本坊グループ発祥の地に立つ、本坊酒造「津貫 貴匠蔵(きしょうぐら)」。南薩の緑深い山々に囲まれた盆地にある7400坪の敷地には、工場や倉庫のほか、戦災を免れた石蔵が並び、長い歴史を感じさせる。
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| ▲ギャラリーのようなかめ壺蔵 |
本社が鹿児島市に移転してから、津貫工場は地酒、みりんの醸造と焼酎の瓶詰め、貯蔵などを中心に稼働していたが、平成15(2003)年、一部の蔵をリニューアルし、かめ壺(つぼ)仕込み焼酎『貴匠蔵』の製造を始めた。南薩産の新鮮・上質なサツマイモとまろやかな湧水(ゆうすい)を原料に、「匠の技は貴し」という本坊酒造の理念に由来する蔵の名の通り、職人の技を存分に生かした『貴匠蔵』は豊かな香りと芳醇(ほうじゅん)な味わいが特徴だ。
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| ▲木樽(きだる)が並ぶ石蔵(上)。石蔵の中で熟成を待つ |
平成19(2007)年酒類鑑評会で県優等賞製造場代表受賞を果たした。同18酒造年度鹿児島本格焼酎鑑評会で総裁賞代表を受賞した『黒麹(こうじ)仕立て桜島』に続く連続受賞は「めったにない、栄誉なこと」だという。
おいしい焼酎造りの秘けつは「清潔と目配り、管理」と工場長の有村政景さん。当たり前のことをきちんと大事に積み重ねていく姿勢は、焼酎造りに限らない。
毎年秋には地域の人々を蔵に招いて、新酒のお披露目会を行う。従業員手作りの料理と新酒を振る舞うイベントは、創業当時から会社を支えてくれた地域への恩返しであり、同時に新酒の出来栄えについて率直な声を聞く格好の機会でもある。地域とともに歩み、はぐくまれてきた老舗(しにせ)蔵は、今も地域にしっかり根付いている。
(「てぃーたいむ」2007年10月号掲載)
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所在地
南さつま市加世田津貫6594
電話
0993(55)2001
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