道端の小さな看板を見過ごしてしまえば、ここに焼酎蔵があるとはだれも気付かないだろう。静かな農村地帯に溶け込むように太久保(おおくぼ)酒造はある。明治43(1910)年から現地で操業してきた久保酒造にサツマイモ卸を営む中山信商店が資本投資して平成2(1990)年に再出発した。
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| ▲焼酎造りを楽しむ蔵人たち |
杜氏(とうじ)以外、焼酎造りは初めてで、試行錯誤を繰り返しながら代表銘柄『華奴(はなやっこ)』『黒粋(こくすい)華奴』を育て上げた。宣伝は一切していないにもかかわらず評判は口コミで広まり、今では全国から注文が舞い込む。「日本・侍士(さむらい)の会」(酒販店、焼酎蔵、生産農家による会員組織)のオリジナルブランド『侍士の門』の製造を任されているほど、その評価は高い。
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| ▲口コミで評判の焼酎 |
「小さな蔵ならではの、人の手でしかできない、五感を生かした焼酎造りを心掛けています」と門松輝海社長。仕込みや割り水には、「御膳の水」と呼ばれる志布志市の湧水と地元の水をブレンドして使う。「このブレンドがうちの焼酎に一番合うので、運ぶ手間はいといません」という。
平成12(2000)年には焼き芋と生芋を原料にした「杜(もり)の妖精」を発売。焼き芋を割ったときのような香りに、試作品を飲んだ人が「杜に妖精がいるみたい」と言ったのがそのまま商品名になった。ふわっとした香りとほのかな甘み、あと口の良さが特徴。1杯で何度も幸せな気持ちになれるのは、まさに妖精のなせる業だろうか。
(「てぃーたいむ」2008年5月号掲載)
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所在地
曽於郡大崎町横瀬1252−2
電話
099(487)8282
見学は事前に要予約
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