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樽を模したオブジェと流水池(上)。蔵はまるでワイナリーのよう ▼ 
住宅街の「酒屋さん」
 
(50) 新平酒造
 「日本の白砂青松百選」にも選ばれたくにの松原の美しい海岸線と、志布志湾を望む田園地帯に新平酒造はある。創業は1896(明治29)年。美術館のような雰囲気の本館と前庭の流水池やオブジェは、「焼酎の命である水が絶え間なく流れ、樽(蔵)を包み込む」イメージを形にしたものだ。
伝統に加え先端技術導入
錫蛇管木樽常圧蒸留器
▲錫蛇管木樽常圧蒸留器
 2005(平成17)年に完成した蔵は、まるでワイナリーのような瀟洒(しょうしゃ)な造りだ。「焼酎は蒸留酒なので、スコッチやウオツカの蒸留所のような雰囲気にしたかった」と新平翼(あきら)専務。蔵内には見学コースがあり、焼酎造りの全工程を見学した後は、サロンのようなホールで試飲もできる。

 昔ながらの製法で造るため生産量は限られるが、「自信を持って飲んでもらえるもの だけを造りたいので、量にはこだわらない」という。原料のコガネセンガンは自社農園で栽培し、その日の朝収穫したものを仕込む。蒸留に使うのは「錫蛇管(すずじゃかん)木樽常圧蒸留器」で、錫の触媒作用で焼酎のうま味が増すといわれている。蒸留用の蒸気も雑味が出ないように清浄機を通したものを使うこだわりぶりだ。丹精込めて造られた焼酎は、木樽特有のほのかな香りがする。

ホールの試飲コーナー
▲ホールの試飲コーナー
  代表銘柄は『大金(おおがね)の露』と初代の名を冠した『金計佐(きんげさ)』。『大金の露』は口当たりの良いまろやかな風味が特徴で、抽象的なデザインの金色のラベルが印象的だ。一方の『金計佐』はドライで切れの良い味わい。千社札(せんじゃふだ)にヒントを得たノスタルジックなラベルが面白い。

 「清潔であることが一番大事」という社長の信念通り、建物・敷地内の清掃は徹底されている。「art of shochu(焼酎は芸術)」というコンセプトを具現化したような4つの蔵や庭はそれ自体がまさにアートで、四季折々の自然との調和が美しい。一度は足を延ばしてみたい蔵である。

(「てぃーたいむ」2008年5月号掲載)

info

所在地 
曽於郡大崎町横瀬2366

電話 
 099(476)0024

見学は事前に要予約

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