「バカの壁」(養老孟司著)などベストセラーが続く新潮新書。2003年の創刊から210点以上を発刊、1500万部近くを売り上げた。「新書の面白さを再確認してもらえたと思う」。5月は陸上400メートルハードルの為末大著「日本人の足を速くする」など4点を出版した。
菱刈町出身。幼いころから本が好きでSFやミステリー、歴史物に熱中した。菱刈中、大口高から早稲田大第一文学部へ。「こんな本が読みたい、あの作家に書いてほしいというアイデアを実現したい」と出版社を就職先に選んだ。
週刊新潮の記者、フォーサイトや新潮45など月刊誌の編集者を経て新潮新書の立ち上げからかかわった。「世の中に問題提起ができ、自分がほれた書き手を世に送り出すことができる」と編集者の醍醐味(だいごみ)を語る。
「読書体験の原点」という菱刈中図書館には、創刊時から新潮新書の寄贈を続ける。「出版社は読者がどうしても読みたいと思う本をつくらなければいけない。人と同じで本も出合い。面白い本はたくさんある。ぜひ書店に足を運んでほしい」と呼びかける。
同郷会が連携を図る首都圏霧島市ふるさと会が昨年7月発足。その祝賀会が今月都内で開かれた。予想をはるかに上回る400人超が会場を埋め尽くす盛況ぶり。「感激した。やってよかった」。パンフレットづくりなど裏方として奔走した日々を振り返り、感慨深げだ。
1市6町が合併して誕生した大所帯の同市。それぞれの同郷会の歴史も活動もさまざまだった。「ひとつの組織をまとめるのも大変なのに連合体がうまくいくのか」といった議論もあったという。
国分出身で関東国分会では幹事長を務める。ふるさと会の設立準備には、3年前の国分会旗揚げに骨を折った経験が生きた。加治木工業高の同級生らの助けも心強かったという。「人事が一番難しい。あちらが立てば、こちらが立たずですから」。ふるさと会については「後の世代をどうやって組織に取り込むかが課題」と郷里の応援団の将来を見据える。
大手ゼネコンを経て、新宿で不動産・建築事務所を経営。「人と会うのが好き」。手帳にびっしり書き込まれたスケジュールが物語っている。