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鹿児島わくわく釣行記
<2007/06/07本紙掲載>
ブラックバス狙いルアー釣り ファイターといざ頭脳勝負

 さまざまな疑似餌を使い分け、魚をだますルアー釣り。なかでもブラックバスは、釣り上げても勢いよく頭を振りながら水面にジャンプし、針を外したり糸を切ったりする「エラ洗い」で、エキサイティングなファイトが楽しめるとしてファンが多い。シーズンに入った5月20日、鹿屋市の大隅湖で、ブラックバス相手に頭脳勝負を挑んだ。
(文化部・勝目博之)
30センチ級跳ねる

▲ブラックバスとの頭脳勝負を制した(写真左から)佐土原涼司さん、宮園謙治さん、大山勝弘さん、平野龍馬さん
 記者は釣り初心者のため、ルアー釣り歴8年という曽於市の会社員、佐土原涼司さん(30)ら4人に同行させてもらった。日の出前の早朝、大隅湖(高隈ダム)で釣り開始。湖面には朝霧が立ちこめ、幻想的な雰囲気。深呼吸すると新鮮な空気ですがすがしい気分になった。
 ブラックバスは倒木などの障害物近くにすみ着くため、疑似餌を投入しておびき出す。5、6月の産卵時期は引きが強くなり食いもよいという。
 疑似餌は数え切れないほど種類があり、天候、狙う水深、透明度に応じて替える。今回は霧島市の会社員、平野龍馬さん(25)に仕掛けを借りた。疑似餌は「グラブ」で、長さ約5センチの太いミミズ状に平たいしっぽが付いている。色は濃い緑と茶が交じり、ゴム製。
 平野さんから「小刻みに動かして生きているように見せて」と教わり、見よう見まねで障害物めがけて遠投、さおをチョンチョンと動かしながらリールを巻き手前まで引き寄せた。ちょっとした動きで泳いでいるように見え、面白い。
 何度もさおを振るうち、夢中になりすぎてどんどん湖の中に。気がつくと雨靴に水が入り込んでしまい、みんなから笑われた。すぐ近くにはブラックバスが悠然と泳いでいた。こちらの力量が分かり、安心しているようだ。「ここの魚は何度も釣られて頭が良く、釣り人を観察している。だから見えているバスは釣れないんですよ」と霧島市の会社員、大山勝弘さん(26)が教えてくれた。
 魚に手の内がばれたようなので、大山さんに別の疑似餌を借りた。「クランクベイト」で、プラスチック製のカラフルな小魚に針が付いたもの。ヘッド部分にリップという突起があり、水の抵抗を受けて潜る仕組みで、「リールを巻くと深く潜り、止めると浮き上がる。ストップ・アンド・ゴーを繰り返して」。
 小刻みに左右に体を揺らして泳ぐ様子は生きているよう。いっこうに釣れないが、佐土原さんと平野さんが30センチ級、姶良町の会社員、宮園謙治さん(27)がこの日最大の36センチを釣り上げた。遠くからもバシャバシャ跳ねる音が聞こえた。
 湖底の深みや斜面のふもとにいたと聞き、さまざまな疑似餌を試したが、結局ボウズ。佐土原さんらは釣った魚をその場でリリースした。
 「特定外来生物による生態系等に係わる被害の防止に関する法律」によると、ブルーギルやオオクチバス(ブラックバス)などの外来種を釣った場合、持ち帰って飼ったり、別の場所に放流することは禁止されているが、その場で放す「キャッチアンドリリース」や、すぐに締めて持ち帰って食べることは問題はない。ただし、薩摩川内市のように外来種駆除のため条例でキャッチアンドリリースを禁止している自治体もあるという。
 帰る途中、ブラックバスが水面に姿を現した。「あきらめないでまたおいで」と見送ってくれているようだ。次こそはファイトを楽しめるよう腕を磨こうと誓った。


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