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鹿児島わくわく釣行記
<2008/04/17 本紙掲載>
来た!マダイの季節
 強烈な引きで磯釣り師の心をつかむ“磯の王者”イシダイ。狙ってもボウズという結果に終わる人も多い中、71センチ、5.8キロの大物が5日、南さつま市の坊津・黒子島(ふこじま)で上がった。見事に手にした鹿児島市上福元町の公務員、七村盛弘さん(30)=写真=は「力と力の戦いだった」と振り返った。
海にさお飛び込む引き
 5日午前5時ごろ、七村さんは、坊津港から瀬渡し船「侍丸」で黒子島に渡った。天候はべたなぎ。ポイントは「ここには絶対、70センチオーバーがいる」と船長が選んだ岩場。同行した釣りサークル「釣戦会」の仲間とは別に、1人で陣取った。
 午前6時半ごろから釣りを開始。初めはタイやイサキなどを狙い、遠投釣りも考えていたが、潮が動き始め、魚の食いつきが活発になるころ合いの「時合い」になったため、イシダイに絞ったという。
 仕掛けは、ナイロンライン22号、ハリスワイヤ37番、瀬ずれワイヤ37番、イシダイ針15号と「一般的なイシダイ釣り」の方法。瀬ずれワイヤは少し長めにとった。  餌はアカガイ。身だけにすると奪われるだけの可能性もあるので「完全にはつぶさず、少し殻が残っている状態」にした。
 置きざおでポイントを探りながら当たりがきたのは、開始からわずか45分後の午前7時15分。潮は海に向かって右から左に強くなっていたという。
 3段引きのような引きではなく「『ゴンゴン』という衝撃があった瞬間、ドーンとさおが曲がり、海面に飛び込んでいった」と七村さん。さおを固定する金具を打った岩は重みで割れた。
 さおを外すのも一苦労。いったん、さおを引いて戻しながらリールの巻き取りを繰り返し、魚を引き寄せるポンピングで格闘すること約2分。ドラグを締めても調整できないほどだったというが「絶対に釣ってやる、という気持ちでイシダイの顔を自分に向けさせた」。
 あまりの重さに、さおの力で水面から引き上げられず、波を利用しながらズリ上げた。「ストリンガーを口に入れたが、かまれたら指を食いちぎられそうだった。足で押さえつけて、動かないようにした」と話す。
 七村さんは本格的に釣りを始めて12年。月に2度ほど楽しむが、これまで最大のイシダイは3キロだった。記録更新に「まさか自分で釣れるとは」と驚きながらも「もっと大きなイシダイを狙いたい」と意気込んでいる。
 園田釣具店(枕崎市)によると、「最近の南薩でもなかなかない夢のビッグサイズ」だという。


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