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 「金八先生の職員室がうらやましい」。かつての人気テレビドラマ「3年B組金八先生」の脚本を書いた小山内美江子さんは、現職の教師から愚痴をこぼされたそうだ。

 現実の職員室は、旅行や車のことなどたわいない話題が中心で、授業について意見を交わすような雰囲気はないとのこと。今から30年以上前の話である。武田鉄矢さんが演じるような熱血教師とも親交があった小山内さんは、意外だったらしい。

 あちこちから先生のため息が聞こえてきそうなのが、最近の職員室である。中学教師の57%が「過労死ライン」とされる月80時間超の残業をしている実態が明らかになった。“脱ゆとり”による授業時間の増加と部活動の負担が影響している。

 鹿児島県内のある若手教師は山積みの書類に心が折れそうになる。授業だけで大変なのに、国や自治体からのアンケートが多いと嘆く。子どもと向き合う時間が犠牲になっているとすれば、本末転倒だろう。

 それでも志の高い先生が多いことが救いだ。だが、教師としての責任感に頼ってばかりはいられない。無理を続ければ体を壊す。働き方改革は学校にも必要だ。

 「われわれはミカンや機械を作っているんじゃない。毎日、人間をつくっているんだ」。金八先生の名ぜりふである。ゆとりを持って子ども一人一人に全力でぶつかってこそ、先生たちのやりがいというものだろう。