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 少子化の流れは来年、大きな曲がり角に差し掛かる。横ばい状態の18歳人口は再び減少に転じ、そのペースが加速する。「2018年問題」と呼ぶそうだ。

 減り続ける若者をどうやって地元に定着させるか―。矛先は大学の東京一極集中に向かっている。全国知事会は昨年、都の異論を押し切って23区内の大学・学部の新増設を抑制するよう政府に働き掛けた。東京の学生数を減らし、人口減に歯止めをかける狙いである。

 なるほどデータを見るといびつだ。都内の人口は全国の11%だが、大学生と大学院生に限ると26%に跳ね上がる。その数は66万人と鹿児島市の人口より多い。大学の数も777校のうち137校を東京が占めている。

 若者の流出が止まらないようでは地方大学の存続自体が危うい。政府は地方創生の一環と位置付け、対策に乗り出した。有識者会議の報告書が月内にまとまる見通しだ。山本幸三担当相は「自由競争に任せた結果が大学の東京一極集中であり、政治や行政が介入する余地がある」と規制に前向きな姿勢である。

 ただ、有識者会議は賛否両論だ。「18歳人口が減る中で抑制は必要」「地元に就職先があれば学生は戻る」。鶏が先か卵が先かの議論に聞こえてもどかしい。

 東京で学ぶ選択肢を狭めては就学機会の芽を摘むことにもなる。何が次世代のためになるかじっくり考えたい。きょうはこどもの日。