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 芝生に寝転び空を見上げた彼女が言う。「ここに来るたびに、本当のピクニックに来たような気がするのよ」「広々として、どこまでも芝生が続いていて、人々は幸せそうに見えて…」。

 村上春樹さんの小説「羊をめぐる冒険」に東京・三鷹市の国際基督教大学が出てくる。時代は周囲の雑木林が武蔵野の面影を残す1970年代、近くに住んでいた村上さんはしばしばキャンパスの風景を描写する。

 緑に囲まれた明るく自由な雰囲気は今もあまり変わらない。秋篠宮ご夫妻の長女眞子さまは、この大学で皇族として初めて学んだ。ごく普通の青春を過ごされたのだろう。同級生の小室圭さんと婚約することが明らかになった。

 早くから両家公認、電車や徒歩でデートを重ねたとの逸話がほほ笑ましい。天皇・皇后両陛下の結婚が「テニスコートの恋」、母の紀子さまが「3LDKのプリンセス」と呼ばれたように、それぞれ新時代の皇室を感じさせる。

 今の制度では結婚した女性皇族は皇籍を離れなければならない。このままでは皇室は先細る一方である。天皇陛下の退位は法整備される見通しだが、女性宮家の創設など皇室のあり方を巡る議論にも一石を投じよう。

 眞子さまの名には「自然にありのままに人生を歩んでほしい」との願いが込められた。平成3年生まれ、同い年の2人ならきっと自然体で幸せな家庭を築くことだろう。