( 8/1 付 )

 出張が長引くと、財布の中はタクシーやレンタカーの領収書でいっぱいになる。これがなければ経費として請求できず、自腹を切ることになりかねない。

 領収書をもらうのが難しい電車やバス代も公私の別が求められる時代である。最近は会社から持たされたSuica(スイカ)などのIC乗車券を使う。サラリーマンなら多くが経験しているだろう。

 こちらは使う側にやさしい制度のようだ。鹿児島県議会は、政務活動費からガソリン代など一部の交通費を領収書なしで請求できる。移動距離に関係なく、選挙区外なら1日5400円という定額制だ。少々燃費の悪い車でもかなり遠くに行ける。

 しかし、活動内容を裏付ける報告書を見ると、首をひねりたくなる記載も少なくない。面談相手が「行政関係者」と曖昧だったり、同じ会派の同僚議員だったりした例もあった。果たして民間会社や税務署に通用するだろうか。

 「号泣会見」が話題になった兵庫県議や不正請求で議員辞職が相次いだ富山市議会など政務活動費を巡る問題は後を絶たない。交通費の定額支給は全国で鹿児島を含め3県議会にとどまる。早急に領収書を公開するなどガラス張りにすべきだろう。

 有権者の声を聞く政務活動では、1円単位で経費削減に取り組む民間の厳しい実態も耳にしておられよう。そんな庶民の血税が原資になっていることをお忘れなく。