( 8/5 付 )

 日本中央競馬会(JRA)は今年から、騎手のむちに衝撃吸収パッドを付けるよう義務づけた。動物愛護の視点によるルール改正だそうだ。海外では既に導入されている。

 競馬は人馬一体となりゴールを目指す。気合を入れたり、真っすぐ走らせたりするためのむちである。馬が苦痛をどれほど感じているか分からない。とはいえ、動物をたたく行為への目は厳しい。

 幼児のしつけについて、「お尻ぺんぺんは逆効果」との研究結果が出た。「約束を守れない」「落ち着いて話を聞けない」。いろんな問題行動につながるリスクが高まるらしい。怖がらせて聞き分けをよくする。そんなしつけの手法を見つめ直すよう求めている。

 虐待に至らない程度であっても、体罰には変わりないというわけだ。いや、愛のむちは必要だと考えている方もおられよう。しかし、「大人の一時的な感情をぶつけているだけ」という調査チームの指摘は手厳しい。

 尻をたたかれても文句を言えないのが、政治家の宿命だろう。公約の実現に限っての話だ。鹿児島県の三反園訓知事は、脱原発の公約をまさか忘れてしまったのではあるまい。

 「チェンジ」を掲げた知事が就任して1年。競馬に例えると、4年の任期は第1コーナーを過ぎた。選挙戦で描き示したコースで、自らに厳しいむちを当てているか。原発政策の手綱さばきを、県民はじっと見ている。