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 白い顔に垂れ下がった黒い目元が愛くるしい。東京・上野動物園の赤ちゃんパンダが生後50日を過ぎた。手のひらサイズだった体長は40センチを超え、順調な成長ぶりという。

 園は名前を募集している。歴代パンダを引き継いで、母親シンシンのような繰り返しの名前にしようか、どんな願いを込めようか。考えるだけでもわくわくする。

 こちらの名前はどうなるだろうか。鹿児島大学が学内施設の命名権者(ネーミングライツ・パートナー)の募集を始めた。35施設に、愛称として企業名やブランド名をつけてもらう取り組みだ。有償の広告である。

 国の交付金が年々減少し、老朽化した施設の維持管理費がままならないらしい。大学の財源不足は深刻だ。ただ、大学側の目安額が中央図書館年3180万円、学習交流プラザ560万円と聞けば、軽々に応募するわけにはいくまい。

 県内では、2006年度に県文化センターの命名権を焼酎メーカーが年2000万円で買い、愛称が「宝山ホール」になった。今やすっかり浸透した感がある。だが一方で「買い手」のつかない施設もある。

 教育研究の場に広告がなじむのかという意見もあろう。だが、維持費不足で学業に支障が出ては困る。人気者のパンダには、数え切れないほどの名前が寄せられるとみられる。鹿大にも、愛着の持てる名前をつけてくれる法人が名乗り出るのを期待したい。