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 徳之島に住む女の子が坂道で転び、四十数年前にタイムスリップする。そこで島の言葉をしゃべる少女に出会う。女の子は少女から方言を学び、その良さに目覚めていく。

 奄美の小中高生による第6回ネリヤカナヤ創作童話コンクールで優秀賞になった政(まさ)江里奈さん(徳之島町立山中学校3年)の「ワンヌイイムン(私の宝物)」の粗筋だ。現代に戻った女の子は「方言は宝物」と気付き、方言大会に出場する。

 奄美では方言を「島口」という。古事記や万葉集に出てくる古語が今も使われ、発音にも大きな特徴がある。母音はアイウの3つで、エはイに、オはウに変わる。例えば雨は「アムィ」、心は「ククル」という具合だ。

 ユネスコは昨年2月、奄美諸島の言葉を独立した言語「奄美語」と位置付け、消滅の危機にあると発表した。流ちょうに話せるのは高齢者ぐらいで、聞き取れない若者も少なくない。

 大島地区文化協会連絡協議会は3年前、島口を後世に残そうと2月18日を「方言の日」に定めた。方言条例の制定を目指していた与論町が言葉を「フ(2)トゥ(10)バ(8)」と呼ぶのにちなんで決めた。最近は各地で方言大会が開かれるなど、次代に継承する動きが活発だ。

 政さんは祖母の上手な島口を聞くたびに温かみを感じ「伝統として大切にしていきたい」と思う。島口が宝と気付く子どもたちがもっと増えてほしいと願う。


 
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九電20100730
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