羽田、成田に続いて首都圏で3番目となる茨城空港がオープンした。初日から就航した定期路線はソウル便1往復だけで、国内定期便はゼロだった。前途多難な開港である。
茨城県と国は、福岡など国内4都市と結ばれ、年間約81万人の利用者が見込まれると説明してきた。実際は全日空、日航の国内大手2社が採算面から乗り入れを見合わせ、格安航空会社スカイマークが4月から神戸1往復を運航するにとどまる。
旅客需要の予測が甘すぎたというほかない。航空行政の責任は厳しく問われなければならない。
現実離れした過大な需要予測は茨城に限った話ではない。国土交通省は今週、2008年度の国内空港の利用状況を発表した。需要予測を出した72空港のうち、予測を上回っていたのは熊本など8空港だけで、9割近くが予測に届いていない。
鹿児島県内では、利用者の最も多い鹿児島が1985年度時点の予測563万人に対し、実績は534万8000人である。種子島は33万人に対して8万6000人と、予測の約4分の1どまりだった。
国交省は昨年、国管理の26空港のうち鹿児島、熊本、大阪、新千歳の4空港を除く22空港が赤字であることを明らかにした。
採算を度外視しても空港を造り続けられたのは、社会資本整備事業特別会計の空港整備勘定(旧空港整備特別会計)という財源があるからだ。前原誠司国交相は特会の抜本見直しを表明した。ほぼ1年ごとに新空港が開港してきたこの10年間を振り返れば、遅きに失した印象もあるが、建設の是非を厳しくチェックする仕組みづくりは重要だ。
不採算空港を造り続け、就航を強いてきたことは日航の経営悪化の一因でもある。経営再建中の日航は2009年度に136あった国内路線を、12年度には119に減らす。日航だけが就航している25空港では、路線廃止が廃港につながる危機に直面している。
地方は空港に地域活性化の期待をかけてきた。逆風は強まっているが、知恵を絞って利用者を増やすしか生き残る道はない。
心配なのは代替手段に乏しい離島である。国交省は生活に不可欠な路線を維持するため、自治体が補助金を出すことを認める方針だ。だが、空港建設は自治体だけの責任ではない。需要が少なくても運航継続できる環境を国も整えるべきだ。
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