裏方の“たすき”妹から
大 島 田口 陽子さん(33)
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| 選手の気持ちを第一にと気を配る新人マネジャー田口陽子さん=奄美市名瀬小宿の名瀬運動公園 |
奄美市名瀬小宿の名瀬運動公園。芝の緑が夜間照明に映えるグラウンドで、ストップウオッチ片手に周回する選手たちを見守る。タイムを見ながら「頑張って」「さあ最後」と声をかける。チームの紅一点。今季からチームの雑務を一手に引き受ける新人マネジャーだ。
もともとは陸上のハードル選手。小宿小学校6年のときに県大会優勝、中学でも競技を続け、高校は鹿児島南高体育科に進んだ。鹿児島市で過ごした高校時代は「県下一周が始まると大島チームの宿舎に行って、ご飯を食べさせてもらっていた」ため、備秀朗監督ら現在の指導陣は当時からの顔見知り。新人マネジャーといってもチームにとけ込むのは早かったという。
マネジャー職は3歳下の妹・武智絵理子さんからの引き継ぎ。6年間務めた絵理子さんが、夫の転勤でチームを離れざるを得なくなったとき、ちょうど陽子さんが15年ぶりに奄美へUターンしてきた。リレーにあたって絵理子さんからのアドバイスは「とにかく大変よ」だった。「ずっと逃げていたんですけどね。昔から知っている備監督に熱心に誘われて」と言いながら、表情は生き生きとしている。
実は鹿児島を離れているときも、県下一周駅伝の期間中はメールで大島チームの成績をチェックしていたという駅伝好き。種目は違っても同じ陸上競技、トレーニングウエア姿でグラウンドに立つと、かつて選手として鳴らした競技者の血が騒ぐらしい。
昼間は生命保険会社の営業職として島内を駆け回り、合間に大島チームへの応援とカンパを要請。チームの合同練習がある日は夕方からグラウンドに立つ。
「初めてなので、流れがまだよく分からない。その場その場でやらなければならないことが出てきて大変。選手第一にこなすだけ」と戸惑いを見せるが「この時期、選手は神経質になるので私が中和剤になれればと思う」と自身の経験から選手の心理を理解し、的確なアドバイスもできる。
チームのお姉さん? と聞くと「うーん、お母さんかも」と笑った。


