出会い大切に後進指導
日 置 船倉 利幸さん(43)
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| 練習する候補選手のラップをとる船倉利幸さん(右)=日置市吹上町 |
昨年、10年ぶりにコーチとして日置チームに戻ってきた。鹿児島実高時代には3年連続で都大路を走り、県下一周駅伝には連続16回出場した経歴の持ち主にとっても、違う立場から見る県下一周駅伝は新鮮だった。
5日間ずっとレースを追いかけたのは初めての経験。「大会のすばらしさにあらためて感動してしまった。選手として走るときは必死で、あまり気がつかなかったんでしょう」と笑う。
昨年の日置チームは大会2日目、地元を首位で走り抜け、日間2位の好成績をおさめた。「自分は地元をトップで走った経験がないし、ほかのコーチも同じだったと思う。地元の熱い応援と、それを受けて力走する選手の後ろ姿を監督車から見ていて、目頭が熱くなった」
駅伝では自分より強い選手と一緒に走り、挑んでいくのが楽しみだった。「個人の記録やトラックでの勝負ではとても勝てそうにない相手でも、駅伝というチーム競技では違う結果が出る可能性がある。若い選手はどんどん挑戦してほしい。挑戦することで成長できる」とアドバイスする。
水泳や剣道をしていた船倉さんが、陸上を始めたのは日吉中学2年の時。やはり県下一周のランナーだった下原康徳さん(53)が、同校の職員として働いていた関係で誘われ、長距離に取り組むようになった。船倉さんと一緒にコーチを務める前屋敷満さん(39)ら、下原さんの指導を受けた多くの選手が、日置チームの屋台骨を長年支えてきた。
船倉さん自身も、5年前からは伊集院の陸上競技少年団でコーチをしている。小学校の時に指導した田口哲選手(伊集院高1年)が今年、候補選手に選ばれた。こういう出会いが綿々と続き、大会の歴史をつむいでいく。
「長距離選手として直接指導したわけではないけれど、本当にうれしかった。下原さんとの出会いがなければ、陸上をすることもなかったと思う。今度は自分が指導者として、出会いを大切にし、いい出会いをつくれるよう努力したい」


