日置躍進日間3位 出水力走日間5位
第55回鹿児島県下一周駅伝第2日は17日、姶良が初日に続いて日間優勝を奪い、総合7連覇へ弾みをつけた。
姶良は3区白石の区間新や6、7区の連続区間賞など、この日も選手層の厚さを見せつけ、総合1位を守った。終始安定してつないだ曽於が1分53秒差で2位を維持し、川辺も堅実な走りで3位を死守した。初日8位の日置は、1区で区間賞の下野ら序盤の高校生が奮闘し、4位に躍進した。
肝属は終盤盛り返したが5位に後退した。出水は9区中浦の区間新の走りなどで食い下がり6位を守った。鹿児島は不振から抜け出せず7位に下がり、指宿は1区飯山が区間3位と好走したが、流れに乗れず8位に下がった。川薩は中盤の粘りが光り1つ上げて9位、伊佐は10位に下がり、熊毛は11位と変わらなかった。大島は序盤の勢いを生かせなかった。17日は第4−9中継所で繰り上げスタートがあった。
大島 意地の日間10位
姶良が初日に続き、今大会2度目の日間優勝を飾った。1区4位とまずまずのスタートを切ると、3区(8.2キロ)白石が27分33秒の区間新トップで4位に浮上。徐々に順位を押し上げ、6区武田で首位に立った。7区小倉和が初日に続く区間賞の力走でさらに差を広げ、終盤は伸び悩んだものの逃げ切った。
2位争いは最終区までもつれる接戦となり、曽於が日置を振り切った。曽於は1区有馬が首位と3秒差の2位でたすきをつなぐと、2区区間賞の田中でトップに立った。その後3位まで後退したが、6区区間2位の谷口亮が2位に押し上げ、後続も順位を保った。3位の日置は、1区下野がトップでリレー。3区区間新で3位の田口、最終区(10.5キロ)で33分37秒の区間新を奪い、2位曽於に食らいついた小園勇らの好走が光った。
4位には、安定したレースを展開した川辺が入った。2区丸野が4人抜きの快走で3位に浮上。3区区間新で2位の上木原ら後続も粘り、2区以降4位以内の位置をキープした。5位は出水。8区を終えて7位だったが、9区(11.4キロ)で区間新トップの37分30秒をマークした中浦ら終盤勢が追い上げた。
後半徐々に調子を上げた肝属が6位。1−5区は波に乗れなかったが、8区区間賞の神田、9区区間新2位の松元らが健闘した。7、8位は川薩、鹿児島。川薩は野崎、増田らが踏ん張ったが、終盤粘れなかった。初日に続き12位発進と出遅れた鹿児島は、5区で3人を追い上げた釜付らの力走で挽回(ばんかい)した。
9位指宿は1区飯山が3位の好発進。2区で8位に後退したが、中盤勢が踏みとどまった。10位大島は1区山田らが粘り、昨年の記録を大きく躍進させた。11、12位は熊毛、伊佐の順。熊毛は長丁場の7、8区で寺田、塩浦がそれぞれ区間4位と力走。伊佐は9区7位、10区5位と追い上げたが及ばなかった。
日置、地元入り燃えた−より抜きの走者序盤から力
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| 7区4キロすぎ、日置・篠原正大(右)が区間3位の走りで川辺・近藤寛光をとらえ3位に上がる=薩摩川内市小倉町 |
地元を走り日間優勝を狙った日置は、アンカーの主将小園勇が猛追を見せた。日間順位は2位曽於にわずか3秒及ばず3位だったが、気迫で奪った区間新記録。この日のために、選び抜かれた日置の走者の力を象徴していた。
「地元を走るメンバーに入るためには、練習で本当に力をアピールしないといけない」と宇都口清隆監督。理由は「2日目を走るには連走が必要になり、コースの好き嫌いを言う選手ではオーダーが組めないから」と説明する。
その精鋭たちが序盤から飛び出した。力のある高校、大学生が集まる1区で鹿児島城西高・下野は区間賞。練習から気迫を見せる下野は、ゴールと同時に倒れ込むほど力を振り絞った。
続いて登場した高校生も頑張った。「上りでも下りでもどこでも走れる」(宇都口監督)という3区の伊集院高・田口は峠をしっかり走りきった。「おとなしいが、1人でもしっかり頑張る」(同)という5区の鹿児島実高・中間は前後に走者がいない一人旅ながら後続を引き離した。1月の合宿では、疲労のため練習を休むよう促されたが、「走れます」と訴えた8区の鹿城西高・早馬。強気の姿勢をレースでも貫き、連走をきっちりこなした。
5区までは全員が出身地を走り、大声援を受けた。4区区間賞の第一工大・宇都は、スピードあふれるスパートで湯之元中継所にトップで到着。「日置だ、日置だ」と沿道で小旗を振る多くの住民を喜ばせた。
「地元日置の人が『だれちょっても、きばらんないかん(疲れていても、頑張らないといけない)』と感じてくれるレースをしたい」。宇都口監督の願いが選手に通じた。
連続区間賞 首位に貢献/姶良6区・武田 国拓(陸上自衛隊国分)
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| 区間1位の力走で首位にたった武田国拓 |
金山峠の長い上りが続く6区(13.2キロ)。武田は連走の疲れも見せず、区間記録までわずか1秒に迫る好タイムで、今大会2つ目の区間賞を射止めた。
紫色のたすきを受け取ると、猛然と前を追った。1分9秒差あった首位日置を5キロ付近で抜きさり、後半は曽於・谷口亮とデッドヒートを展開。追いつかれた状況でも、ライバルの様子を冷静にうかがった。「きつそうな顔をしている」。相手のペースが落ちた残り約2キロで一気に仕掛けた。この時奪った2位曽於との14秒差の貯金が、日間順位のタイム差となった。「体が思ったように動かなかった中で粘りを出せた」と日間優勝に貢献した走りを振り返った。
和泊町出身。昨年までは、故郷大島チームのエースとして活躍した。この3月で6年間勤めた陸上自衛隊を退職。鹿児島実高1年から9年連続で出場する県下一周駅伝は、今大会が最後となる。勤務先の陸上部で指揮を執る田中行夫監督への感謝の意を込め、初めて姶良チームからの出場を決めた。
165センチ、48キロ。攻めのレースを身上に、ロードで強さを発揮する。「自分の力がどれだけ通用するか試したい」とマラソン転向も見据え、県外の実業団入りを目指す24歳。「次も絶対に前を抜く気持ちで走る」。ラストランへ向け士気が高まる。
曽於・飛松 佑輔(鹿城西高1年) 90点の走りできた
日置市の学校近くを走る3区。陸上部の仲間が応援する中、出だしから日置の走者と積極的に仕掛けあう見応えあるレースを演じた。最後は競り負けたが、区間記録にあと2秒迫る好タイムで区間4位。「走るうちに緊張もとれ、いい走りができた。90点」。持留光一監督も「経験不足を心配していたが頼もしい走りだった」とたたえた。
中学までサッカー一筋。友人に誘われて始めた陸上は「記録が伸びる喜びや走り終えた達成感がいい」とすっかりのめり込んだ様子だ。2回目の出走は未定だが、「走るチャンスがあれば区間賞をとる」と力を込めた。
- ■出水、前日の勢い維持/高校・一般かみ合い挽回
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出水が地元入りを5位で飾り、目標のBクラス上位へ向け弾みをつけた。東村光弘監督は「選手の粘りが伝わってくる。流れが切れかかっても、みんなでカバーしあって食い止められていることが、良い方向につながっている」と声を弾ませた。
9区、出水・中浦栄作が区間賞の快走で、川薩・池田彌三郎(右)、肝属・松元良貴と競り合う=出水市野田町下名
好調と予想した主力区間で低迷しながら、終盤の挽回(ばんかい)で勢いを切らさなかった。9区中浦が区間新の好走で順位を1つ押し上げると、続くアンカー大迫は肝属との5位争いを制し、4位川辺まで迫った。2年連続の区間賞こそ逃したが、昨年の記録を23秒縮める健闘だった。
昨年は4月から選手たちが自主的に毎週土曜日に集まり、定期的にチーム練習を重ねた。前回の日間順位は7位が最高だったが、今大会は初日6位と好スタートを切り、2日間の累計で総合6位につけている。
出場14回目のベテラン大迫は「ここ何年かで一番良い雰囲気がある。高校生と一般の力がかみ合い、チームワークがいい」と手応えを語った。




