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08/02/20 本紙掲載
第4日詳報

2月19日 国 分−鹿 屋 10区109.7キロ

  1. web写真速報
  2. 日間総合順位
  3. 区間順位

クラス戦 意地激突

 第55回鹿児島県下一周駅伝は19日、姶良が4日連続で日間優勝した。4日間の累計タイムで2位曽於との差を広げ、総合1位を守った。大会も残り1日となり、クラス別の戦いも熱を帯びた。姶良は1−7区で曽於にリードされたが、5区白石の区間賞など中盤以降が踏ん張り、8区で追い抜いた。曽於は逆転を許したものの、1区谷口亮ら4区までが区間賞を奪う力走を見せ2位を保った。川辺は6区中木原、7区十田の連続区間賞などで3位を死守し、Bクラス優勝とAクラス入りが射程圏に入った。肝属は9区加治屋の区間新などで4位を保ち、Aクラス残留へ意地を見せた。鹿児島は5位を守り、出水は粘りのレースで6位に順位を上げた。日置は1区区間3位の勢いを保てず7位に後退した。8位をキープした指宿はCクラス優勝争いで優位に立った。伊佐、川薩、熊毛、大島の順位は変わらなかった。同日は第3−9中継所で繰り上げスタートがあった。

レース評

曽於、4連続区間賞 出水、総合6位に浮上

 姶良が8区の3キロ付近で首位の曽於をとらえ、4日連続の日間優勝を果たした。4日間累計では2位曽於に3分4秒差をつけた。
 姶良は先行する曽於を1区から4連続の区間2位で追った。5区で白石が区間賞を奪い、差をつめた。5秒差でたすきを受け取った8区弘中は曽於に追いつくと、並走した後かわした。9区立元がつなぎ、14.9キロと長丁場の最終10区は武田がしのいで逃げ切った。
 曽於は1区で谷口亮が難所“亀割峠”を制した後、黒木、有馬、田中と4連続で区間賞を奪い、一気に後続との差をあけた。しかし後半に入ると失速し、姶良に振り切られた。
 肝属は初出場の1区石井が4位と健闘。続く4人の高校生がしっかりつなぎ3位に浮上、後半の6区吉川が区間2位、9区(11.6キロ)加治屋が区間新の快走で3位を守った。
 4位川辺は1区で出遅れたが前半の選手が手堅い走りで徐々に浮上。6区中木原、7区十田の連続区間賞で盛り返した。5位鹿児島は全体的に大崩れがなかった。5区の高校生吉元は区間3位と踏ん張った。
 6位出水は4区銅口が区間3位、8区平郡は新人ながら区間賞を奪い、尻上がりに順位を上げた。総合6位に浮上。7位の日置は1区松枝翔が3位の好スタート、9区赤崎も踏ん張った。8位川薩は2区甲斐、6区久保の好走が大きかった。
 9位指宿は7位スタートだったが中盤で伸び悩んだ。10位熊毛はアンカー寺田が区間2位の快走。11位伊佐はアンカー廣原が区間賞でタイムを縮めた。8位スタートの大島は後半伸び悩んだ。

ハイライト

精鋭堂々 肝属3位−地元入り全員が力に

第9中継所、肝属・加治屋毅(右)が区間新の快走をみせ松村勲へたすきをつなぐ=肝付町新富

 地元入りで元気なのは曽於だけじゃない、肝属もいる−。そうアピールするかのように肝属が日間3位。沿道にずらりと並ぶ老若男女の声援を受けながら、選手たちは大隅路を疾走。一時は首位を射程圏に入れる勢いだった。
 選手が奮い立つきっかけがあった。前夜、家長広人監督やチーム最年長選手の40歳立迫が「みんなが走りたい地元は選ばれたメンバーしか走れない。勝ってほしい」と激励していた。
 鹿屋体大・石井は初出場ながら、約8キロの急な坂が続く“亀割峠”がある1区を区間4位で走り、弾みをつけた。続く4人の高校生もしっかり走り、大学生とベテランの実力者が控える後半に上位進出の期待をつないだ。
 6区の鹿屋体大・吉川は苦しそうな表情を見せながら坂道を力強く駆け上がり、区間2位。この春には卒業し、故郷の京都に帰る。「肝属は第二のふるさと。お世話になった人たちに恩返しがしたかった」と話した。9区の第一工大・加治屋は3度目の出走で足が張っていたが、痛みをおして区間新。「沿道に支えられた」と声援を力に変えた。
 鹿屋体大勢の指導者でもあるアンカーの10区松村は、中間点付近の長い坂道で姶良、曽於の背中を遠くにとらえた。しかし、追い上げるうちに足がつった。痛みは残るが、「悔しい」と最終日の出走を志願した。
 「うちの実力としては非常にいいでき」と4日目を振り返る家長監督。最終日には目標のAクラス死守がかかる。「Aクラスに残るだけでなく、きょう追い上げた分、総合3位もあるんだ」と選手たちを再び激励した。

ヒーロー

難所で勝負強さ発揮/曽於1区・谷口 亮(第一工大1年)

後半に地力を発揮して区間賞を獲得した谷口亮

 坂男が健脚を競う1区の“亀割峠”。約8キロの長い上り坂が続く難所を、粘り強く駆け上がった。2位と30秒差の区間賞。「自分の予想通りのレースができた」と顔をくしゃくしゃにして喜んだ。
 2日目6区の首位争いで競り負け、1秒差の区間2位に終わった悔しさをぶつけた。3度目の出走となった4日目は、中盤何度も姶良の小倉和に引き離されながら、その度に食らいついた。勢いが増した終盤で一気に突き放し、力強いスパートも見せた。
 チーム内で「県下一周駅伝男」と呼ばれるほど、勝負強さは折り紙付き。樟南高1年で初出場して以来、区間順位は3位以内をキープしている。主力区間に投入された今大会も、2つの区間賞を獲得した。
 大学に入り結果が出せず、精神面の強化の必要性を学んだ。昨年11月の全日本大学駅伝では、7区19位とブレーキも経験。「気持ちで勝てないと、勝負には勝てない。自分の弱さに気づいた」。その経験が粘りの走りに磨きをかけた。
 174センチ、55キロ。ひたひたとした足取りで上りで強さを発揮する。「スピードがないから、鈍くさい走りといわれる。中途半端にならないように、もっと粘りをつけます」と笑った。

新人活躍

大島・大山 達之(新設徳之島高2年) 声援励みに力出し切る

 2日目に続き今大会2回目の出走。4区を任され、「チーム浮上に貢献したい」と気合を入れて臨んだが、伸び悩んだ。「足が思うように動かなかった。もっと練習しないとみんなについていけない」と悔しさをにじませた。
 何もかもが初体験。県内のトップランナーたちの力強い走りに「これが県下一周駅伝か」と圧倒された。初出走の時は緊張のため頭の中が真っ白になったが、2回目の出走では沿道の声援が聞こえ「力になった」という。「いま自分が持てるすべてを出し切った。来年もメンバーに選ばれるよう頑張る。これでは終われない」と力強く語った。

■B級死守へ川薩発奮
6区、川薩・久保博己が区間3位の走りで順位を一つ上げる=曽於市大隅町月野
 総合10位でBクラス残留に黄信号がともる川薩が一矢報いた。ベテラン甲斐、若手の久保の区間3位の快走を原動力に日間8位。前日まで7分近くあった総合9位の伊佐とのタイム差を一気に4秒に縮めた。
 エースとして川薩を支えてきた35歳の甲斐は2区に登場。大会直前に腰を痛め、欠場を考えたほどだったが、チームの低迷に奮起した。倒れ込むようにゴールし「あきらめないで最後まで応援してくれる人たちがいる。期待を裏切らないようにしたい」と話した。
 今大会3度目の出走となった19歳久保は6区で次第にピッチを上げ、前に出る足が最後まで衰えなかった。中継点では後ろについていた監察車から「久保ありがとう、最高」と声がかかった。久保は「会社の先輩が故障で出場できない分も頑張りたいと思った。調子は上向きだった」と、晴れやかな表情だった。
 瀬口俊二監督は「7区の高校生知識、9区のベテラン池田も力を発揮してくれた。立石、田淵ら主力が故障の今年は、いっぱいいっぱいのメンバー。最終日も総力戦で挑む」と話した。
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