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08/02/21 本紙掲載
最終日詳報

2月20日 根 占−鹿児島 11区115.5キロ

  1. web写真速報
  2. 日間総合順位
  3. 区間順位

姶良 強さ不動

 第55回鹿児島県下一周駅伝最終日は20日、姶良が日間優勝し前人未踏の7連覇を達成した。姶良は3区間で区間賞をとるなど安定した走りで総合1位を維持した。曽於は1区で出遅れたが、10区中野の区間賞などで追い上げ総合2位。川辺は、堅実な走りで総合3位に食い込みAクラス入りを果たした。終盤粘った肝属は総合4位を死守した。以下、総合順位は鹿児島、日置、出水、指宿、伊佐、川薩、熊毛、大島と続いた。同日は第3、5、7、9、10中継所で繰り上げスタートがあった。

レース評

日置 日間2位/総合 肝属4位、指宿8位

 姶良が地力の違いを見せて最終日も制し、5日間連続の優勝を達成した。
 姶良は4位発進から2区上田の区間賞などで追い上げ、3区で首位に立った。一時3位まで下がったが、8区池田が区間賞の走りで前を行く日置、川辺をとらえトップに再浮上。その後は厚地、久保山、アンカー小倉千が実力を発揮し、危なげなくゴールのテープを切った。
 日置が2位に食い込んだ。1区宇都が3位でスタート。4区の高校生早馬の区間賞、6区石塚と7区赤崎の好走で2位に浮上。その後、3位に下がったがアンカー小園勇が曽於を抜き2位に入った。
 総合で逆転優勝を狙った曽於は3位。1区12位と出遅れたが、2区坂中省が3人抜き、3区鮎川が区間賞で5人抜き。以降も10区中野の今大会3つ目の区間賞など好走はあったが、つなぎ区間で失速した。4位の川辺は1区の高校生中村が2位の好スタート。6区近藤が区間賞を奪うなど大学生や社会人が安定した力を発揮し、一時は首位に躍り出た。
 5位鹿児島は7区山下、9区前田伯の区間賞が原動力になった。6位の肝属は5区松村が区間賞を奪って、引っ張った。7位出水は序盤出遅れたが以降を手堅くつないだ。8位の指宿は5区雪丸恭が区間2位で走り、順位を押し上げた。
 9位伊佐は1区原水が区間新で飛び出したが、徐々に順位を下げた。10位川薩は2区で5位まで上がったが勢いを保てなかった。11位大島は1区から順位の変動がなく、12位熊毛は10位発進を生かせなかった。

ハイライト

姶良 チーム一丸の戦い結実

8区6キロすぎ、区間賞の走りをみせた姶良・池田和也が川辺・千知岩紀博を一気に抜き去り首位にたつ=20日、霧島市国分下井

 常勝軍団が新たな歴史の1ページを踏み出した−。姶良が底力を見せつけ、総合7連覇を達成。つなぎ区間で抜群の安定力を発揮したことが、5日間とも日間優勝の“完全制覇”をたぐり寄せた。
 田中行夫監督は「全員が与えられた区間で責任を果たしてくれた。選手たちが、留学生がいないから負けたとはいわれたくないと、強い気持ちを持ってくれた」と勝因を口にした。
 この日は先頭に立っても、後方から追うライバルとの見えない戦いが続いた。4日目を終え、総合2位の曽於との差は3分4秒。最終区争いまでもつれた昨年より、1分20秒少ない貯金だった。しかも、曽於の10区は3日目5区で1分38秒差をひっくり返された中野が控える。「10区までに少しでも差を広げなければ」。選手たちの思いが一つにまとまった。
 「1秒でも離す」と8区池田が区間賞の力走で順位を押し上げると、故障を押して出走した9区厚地も「10区久保山さんに少しでもタイムをあげたかった」とストライドが伸びる力強い走りを見せた。それぞれの奮闘で、スタートから9区までに曽於に3分43秒差をつけ、たすきをつないだ。
 5日間トータルの区間賞の数は曽於の14に対し、姶良は15と互角の戦い。その分、上下の力の差が小さいことと選手層の厚さを示した格好だ。最終区を区間賞で締めくくった小倉千主将は「誰かが負けたら、他が頑張るというチーム一丸の戦いができた。これが駅伝」と抑えきれない喜びをかみしめた。

ヒーロー

長丁場任され実力発揮/鹿児島9区・前田 伯(鹿実高3年)

順位を1つ上げる区間1位の快走をみせた前田伯)

 上り下りが激しい9区。霧島市の街中を過ぎ、加治木町へ向かう上り坂を力強いストライドで疾走し、区間賞を奪った。
 たすきを渡したのは喜入中野球部の先輩、鈴東。先輩後輩リレーをかなえてくれた監督やコーチに感謝し、「ちょっとでもいいタイムでつなぎたかった。チームのために精いっぱい頑張った」と息を弾ませた。
 県下一周駅伝は初出場。初日は10区で区間3位、3日目は5区で4位と、いずれも12キロを超す長丁場を任され実力を発揮した。「使ってくれる監督や周囲の期待に応えられてうれしい。高校生活最高の思い出」と語る。
 強豪の鹿実駅伝部のメンバー。高校に入ってから長距離を始めた。けがに泣かされた1、2年生の時はレギュラーに入れなかったが、昨年12月の全国高校駅伝はアンカーとして都大路を力走した。日置の松枝翔、川辺の丸野は駅伝部で競い合う仲間。「昨年は県下一周駅伝のメンバーに選ばれず後れをとった。これで肩を並べられた」と笑う。
 卒業後は東京の大学へ進学する。最初で最後の大会となった県下一周駅伝。「力は出し切った。満足」と静かに語った。180センチ、61キロ。

新人活躍

日置・橋之口 悟(鹿城西高3年) 走るたび調子上がる

 8区、10キロを区間3位の記録で駆け抜けた。「とにかく前を追おう」と必死だった。疲れはあったが走り出すと体も軽く感じた。だが、たすきリレー後1.5キロ付近で姶良の走者に越された。どんどん開く差に「トップランナーは格が違うな」と感じた。その後は「自分のペースを保とう」と言い聞かせ、ひたすらゴールを目指した。
 今大会は3回出走。初日は、緊張で満足に走れなかった。2回目の第3日は区間6位に入り、「だいぶ慣れてきた」と感じた。3回目となった最終日は「自分でも驚くほどの快走。完ぺき」と胸を張った。

■指宿 全員が完全燃焼
第5中継所、指宿・雪丸恭平(右)が区間2位の好走で雪丸祐希にたすきをつなぐ=垂水市牛根麓
大会前は選手層の薄さから苦戦が予想された指宿が堂々のCクラス優勝。5日間で区間賞はなかったが、全員が大崩れすることなく、持てる力を発揮した。総合8位で来年のBクラス入りも決めた。
 最終日は各チームの主力が集まる5区で雪丸恭が快走した。区間賞をとった肝属・松村に食らいつきながらペースを上げ区間2位。Cクラス優勝、Bクラス入りをともに争った伊佐を抜き去った。「伊佐だけを意識していた。累計タイムで引き離すために、自分がいけるところまでいかないといけない」とエースの自覚は十分だった。
 大会を通じて、飯山、折尾ら高校生が要所で引っ張った。2日目1区で3位に食い込んだ飯山は「指宿は高校生が少ないので、自分ができるだけの力を出して、ライバル伊佐を引き離そうと思った」と話した。
 下吉一宏監督は「合併で喜入が鹿児島チームになって以来、選手の絶対数は少なくなっているが、予想以上によかった。ブレーキの区間がなかった。全員の名前を挙げたいくらい、若手もベテランも頑張った」と喜んだ。
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