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08/02/04 本紙掲載
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チーム支える

首脳陣と若手の懸け橋

川 薩 戸島 昭さん(36)

雨中の練習会。走り終えた高校生に話しかけ、体調を気遣う戸島昭さん(右)

選手がレースに没頭できる環境をつくる−。信念は明快だ。「選手時代はスタッフに対し、漠然と『ありがたいな』ぐらいしか思わなかった。自分が裏方になって、あらためて当時のスタッフへの感謝がわいてくる」。引退後すぐにマネジャーを引き受け、その恩返しは3年目を迎えた。
 高校時代はサッカーに打ち込み、本格的に陸上を始めたのは大学2年の時。市民マラソンに参加して、「もっと速くなりたい」と思ったからだ。県下一周駅伝の初参加は大学4年。2回出走して区間賞と区間2位、上々のデビューだった。社会人になってからは、起伏の激しいコースを主に任された。薬局に勤務するかたわら、普段は1人で練習を続けた。
 11回目の出場となった32歳のとき、過呼吸と脱水症状で棄権し、大会初日にたすきを途絶えさせた。救急車内で二女の誕生を聞き、悔しさと喜びの涙に暮れた。翌年、家族が見守る中で区間2位の快走。無事にたすきをつないでリベンジを果たし、競技生活に区切りを付けた。2月のこの大会に合わせるため無理をすることも多く、現役後半は故障との戦いでもあった。
 練習会ではいつも、温かく高校生を見つめる。温和な表情そのままに話しかけ、会話の中から選手の性格や特長をつかむ。「技術的には何も言うことはない。やるからには楽しんで、思い切り力を出してもらいたい」。ただ、好調と故障は紙一重ということだけは知っていてほしい。自らの過酷な経験に基づく重い言葉だ。
 スタッフ入りを誘った瀬口俊二監督(44)は「年齢が近く、最近まで現役だったせいか、高校生もわたしより話しやすいのでしょう。非常に助かっています」と、首脳陣と若い選手とのパイプ役として信頼は厚い。
 チームは今年、社会人選手に故障や体調不良が相次ぎ、例年より高校生が多い布陣となった。「こういう状況になると分かっていれば、今回は自分も練習しておけばよかったかな」。未練はない、と話していても、現役選手の“血”も少し残っているようだ。

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