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'07/10/19 本紙掲載 
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新米記者の現場−第60回新聞週間に考える


■高校スポーツ

選手の雄姿 ミスで台無し

勝利の胴上げに笑顔がはじける。一方で、敗戦に涙する姿もある。選手たちみんなにエールを送りたい
 運動部に来て約1年半。あっという間に過ぎた。スポーツ観戦に加え、その舞台裏をのぞくことができるこの仕事はとても楽しい。特に、私は学生スポーツが好きだ。ひたむきに競技に没頭する姿に魅了される。そんな選手の応援団でいられることにやりがいを感じ、たった1度のかけがえのない瞬間を報道する責任の重みも実感している。
 高校スポーツの真夏の祭典、全国高校総合体育大会(インターハイ)。今年は7月末から佐賀県を中心にあった。
 私も開幕から現地で約3週間を過ごし、高校生の熱い夏を追った。限られた人数で取材に当たるため、全選手を取材できないことがつらかった。それでも、可能な限り連日現場を駆け回った。
 3年生にとっては高校最後の夏で、この大会に懸ける思いはひとしお。たった1人で下級生をまとめ、最後の最後に念願の入賞を果たせたボートの選手は「ここまで続けてきて本当によかった」と大粒の涙を流した。
 本年度で退職する恩師の最後の晴れ舞台で力を出しきれず「情けない」と唇をかんだフェンシングの選手。ともに苦楽を乗り越えた競技用具との思い出を語ってくれた陸上選手もいた。
 試合を終えた選手の表情はそれぞれでも、3年間分の力を出し尽くそうとする懸命さは同じだった。その思いを少しでも共有でき、伝えられることがうれしかった。
 一方で、私の初歩的なミスで選手の頑張りを台無しにしてしまったことがあった。
 インターハイにつながる5月からの県高校総体。心臓を患ったバスケットボールの選手が、高校最後の試合に1分間だけ出場した話を紹介した。その記事で、彼が体を張って最後に挑んだ対戦校の名前を間違った。
 走ることも許されない体で、コートに倒れ込んでまで懸命にプレーした彼の雄姿を伝えたかったのに、大きなミスをした。試合を直接見ていながら、記者の基本の「事実の確認」がおろそかになった。事前に入手していたトーナメント表をチェックすれば防げたが、それはしなかった。間違っているはずはないと思い込んでしまった。その結果、ドクターストップがかかっていながらも、彼の熱意を理解して出場を許した保護者の思いも台無しにした。電話で謝罪しても、訂正記事を出しても、正しい記録に戻すことはできない。「最後に自分のプレーを残したかった」と話してくれた彼の思いを踏みにじることになった。
 また間違いを犯してしまうのではと不安はつきまとうが、失敗を恐れる気持ちは忘れず、これからも選手の応援団になりたい。
(運動部・赤間早也香=2006年入社)
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