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'06/07/02 本紙掲載 
普天間鹿屋のいま
(4) KC130

運用実態 不透明なまま

 沖縄県宜野湾市の米海兵隊普天間飛行場。6月の平日午後、太い胴体に4基のターボプロペラエンジンを備えた機体が滑走路をゆっくり動き出し、速度を上げたかと思うとすぐに離陸した。在日米軍再編の最終報告で、岩国基地(山口県)に移駐し、海上自衛隊鹿屋航空基地での訓練が決まったKC130空中給油機だ。
 正確には「空中給油兼輸送機」。普天間には12機配備されている。中距離戦術輸送機C130がベースで離着陸距離が短く、未舗装路でも着陸できるのが特長。飛行中に翼の下から後方にホースを延ばし、海兵隊ヘリコプターや海軍のFA18戦闘機に給油する。
 ヘリに比べ事故は目立たないというが、給油ホースを格納できなくなったり、エンジン異常を理由にした普天間飛行場への緊急着陸が報告されている。
 日本は航空自衛隊小牧基地(愛知県)所属のC130に給油機能の追加を計画している。
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滑走路へ向かうKC130空中給油機=6月22日、沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場
 6月22日、在福岡米国領事館の案内で九州・中国地区の新聞記者が同飛行場を訪れた。基地司令官のレオ・ファルカム大佐はKC130の運用実態を問われ、こう回答した。
 「普天間に配備されてはいるが、実際の訓練は沖縄ではなく、日本列島の洋上やグアム、韓国で行っている。もともと海兵隊の訓練を給油や隊員輸送で支援するための航空機なので、部隊を追って各地を飛んでいる」
 海兵隊には即応性が求められる。西太平洋地域に前方展開している在日海兵隊にとって、KC130部隊が欠かせない存在なのは間違いない。広報担当者はスマトラ沖地震に伴う津波やジャワ島中部地震の災害救援に参加したことを挙げ、「優秀な部隊だ」と強調した。
 この日、KC130が4機連なって滑走路へ移動し、立て続けに飛び立った。行き先や目的などは宜野湾市にもほとんど知らされない。
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 宜野湾市基地政策部によると、KC130は普段、同飛行場周辺を旋回し、着陸寸前で再び上昇するタッチ・アンド・ゴー訓練を行っている。1−3時間ぶっ続けのケースもあり、飛行ルートでは騒音に加え、ずんどうの機体が威圧感を与える。
 最終報告はKC130について「訓練および運用のため、鹿屋とグアムに定期的にローテーションで展開」と明記。だが、訓練頻度や期間など具体的中身は不透明だ。
 鹿屋市の問い合わせに防衛施設庁が示したのは「岩国から2、3機が飛来し、離着陸訓練や洋上での給油訓練をする」という漠然とした内容。満足いく回答は得られていない。
 地元が最も知りたい運用の中身は、「政府間の協議が詰められ、移駐時期が近づけば明らかになる」との見方もある。
 しかし、日米関係に詳しい我部政明琉球大教授(国際政治)は懐疑的だ。「政府はKCの運用の現状も過去も知らないから説明のしようがない。恐らくこれからも米軍から教えてもらえないだろう」
 4月の衆院安全保障委員会。普天間飛行場で恒常的に行われているタッチ・アンド・ゴー訓練について額賀福志郎防衛庁長官は「承知していない」と答弁。米軍の運用に口出ししない政府の姿勢が浮き彫りになった。
KC130空中給油兼輸送機
全長29.78メートル、全幅40.41メートル、全高11.66メートル、自重約34トン。鹿屋市の質問に対する防衛施設庁の回答によると、搭乗可能人数92人。航続距離は搭載20トンで約4000キロ。搭載可能燃料は約3万6000キロリットル。通称はC130と同様にハーキュリーズ(ギリシャ神話の怪力の英雄ヘラクレス)。

鹿屋米軍移転計画 Index
 
 
 
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