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【特別版:前編】今、注目は奄美群島!~アンケート結果から“熱い”奄美がみえてきた~

author: 奄美なひととき編集部(更新日:2013年2月14日)

>> 後編はこちら

1月25日~27日に、 桜島降灰速報メール の「桜島アンケート」において『今、注目は奄美群島!』というタイトルで奄美群島に関するアンケートを実施しました。3日間という短いアンケート期間にも関わらず、408名から回答が寄せられ、奄美群島への注目度の高さが感じられました。今回の「奄美なひととき」は、アンケート結果を交えながら奄美群島をご紹介する特別版でお送りします。

右は、回答者の属性を表したものです。桜島降灰速報メールのユーザーということで居住エリアは鹿児島県本土が中心ですが、30代・40代を中心に幅広い層から回答を寄せていただきました。選択式の設問だけでなく、フリーコメント欄にも本当にたくさんの声が寄せられました。それらを交えながら、奄美のトピックや魅力を探っていきます。

アンケート回答者の属性

全体 ~20代 30代 40代 50代 60代~
全体 408 33 134 137 72 32
男性 183 8 49 58 44 24
女性 225 25 85 79 28 8
南日本新聞

1953年12月25日付の南日本新聞1面。「奄美群島はきょう二十五日午前零時に日本に復帰」し「日本最南端の“国境の島”となった」ことを報じている。

日本復帰60周年

Q1.今年の12月25日で奄美群島が日本復帰60周年を迎えることを知っていましたか?
  • 知っていた=209人(51.2%)
  • 知らなかった=199人(48.8%)

終戦後、奄美群島はアメリカの統治下におかれました。1946年2月からの約8年間は「ベイヌユ(米の世)」と呼ばれ、自由や暮らしが制限された苦しい時代でした。その間、島民は一丸となって奄美群島祖国復帰運動を続け、ついに1953年12月25日、日本に復帰しました。復帰運動は平和的な手法に基づいたものでしたが、集団ハンガーストライキなど、命を懸けた苛烈なものでした。

今年は60周年を迎える節目の年に当たります。その認知度は、どのくらいのものかを調べてみました。

全体では、知っていた(51.2%)知らなかった(48.8%)とほぼ同数でしたが、男性では6割を超える認知度が、女性では4割と差が出ました。また年代別の数値に目を向けると、若い世代ほど認知度が低くなり、記憶の風化が懸念されます。60周年に際して、奄美群島の内外でさまざまな記念のイベントが企画されます。共に祝いながら、伝え続けなくてはならない歴史にも心を寄せていきたいものです。

[アンケート結果]Q1.今年の12月25日で奄美群島が日本復帰60周年を迎えることを知っていましたか?

全体 ~20代 30代 40代 50代 60代~
全体 知っていた 209
51.2%
10
30.3%
51
38.1%
72
52.6%
48
66.7%
28
87.5%
知らなかった 199
48.8%
23
69.7%
83
61.9%
65
47.4%
24
33.3%
4
12.5%
男性 知っていた 114
62.3%
5
62.5%
23
46.9%
37
63.8%
28
63.6%
21
87.5%
知らなかった 69
37.7%
3
37.5%
26
53.1%
21
36.2%
16
36.4%
3
12.5%
女性 知っていた 95
42.2%
5
20.0%
28
32.9%
35
44.3%
20
71.4%
7
87.5%
知らなかった 130
57.8%
20
80.0%
57
67.1%
44
55.7%
8
28.6%
1
12.5%



金作原

世界自然遺産のエリアになることが予想される金作原。ヒカゲヘゴなど亜熱帯の原生林が広がる【撮影/犬塚 政志】

世界自然遺産の国内候補に

Q2.奄美群島は、世界自然遺産の国内暫定リスト入りが期待されています。あなたの注目度を教えてください。
  • とても注目している=150人(36.8%)
  • 注目している=185人(45.3%)
  • あまり注目していない=38人(9.3%)
  • 注目していない=4人(1.0%)
  • どちらでもない・わからない=31人(7.6%)

アンケートの時点では正式決定されていませんでしたが、1月31日、世界自然遺産登録に向けた国内候補として「奄美・琉球」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の暫定リストに追加されることになりました。

亜熱帯の照葉樹林を中心にした奄美群島の生態系は、生きた化石といわれる国の特別天然記念物アマミノクロウサギに代表されるように、原始的な形態を保ちながら独自の進化を遂げてきました。世界自然遺産への登録は、世界的にも価値の高い自然の保護や、自然共生型の観光資源として経済効果も期待されています。登録が実現すれば、鹿児島県においては1993年の屋久島に続いて2件目となり、また、日本ジオパークに登録されている霧島も加えると、鹿児島県の南北を貫く形で、貴重な自然を体験できるポイントを有することとなり、県全体としても期待されています。

アンケートでも、性別・年代問わず、注目度の高さが一目瞭然。「世界遺産に登録され、この自然が未来の人にも感動を与えてくれれば(男性・30代)」「世界遺産に登録されたら行ってみたい(女性・40代)」など、奄美群島に行ったことのある人もそうでない人からも、期待のコメントが寄せられました。一方で「マナーの悪い観光客に自然を壊されないか心配(女性・40代)」といった懸念の声もありました。

世界自然遺産の登録に向けては、解決していかなくてはならない課題も山積しています。後を絶たないごみの不法投棄や希少植物の盗掘行為をどうするのか。マングースに加え、野生化した捨て犬や捨て猫などによる希少動物の捕食をどうするのか。急激に増えるであろう観光客からどう自然環境を守っていくのか、など。国・自治体や地域住民、そして期待を寄せる私たちも一丸となって、盛り立てていかなくてはと思います。

[アンケート結果]Q2.奄美群島は、世界自然遺産の国内暫定リスト入りが期待されています。あなたの注目度を教えてください。

全体 ~20代 30代 40代 50代 60代~
とても注目している 150
36.8%
11
33.3%
48
35.8%
49
35.8%
26
36.1%
16
50.0%
注目している 185
45.3%
15
45.5%
55
41.0%
64
46.7%
38
52.8%
13
40.6%
あまり注目していない 38
9.3%
3
9.1%
18
13.4%
15
10.9%
2
2.8%
0
0.0%
注目していない 4
1.0%
1
3.0%
0
0.0%
2
1.5%
0
0.0%
1
3.1%
どちらでもない・わからない 31
7.6%
3
9.1%
13
9.7%
7
5.1%
6
8.3%
2
6.3%



与論島遠景

飛行機派の20代・女性がおすすめしてくれたのは、与論島の遠景【写真提供:ヨロン島観光協会】

奄美へは飛行機で?フェリーで?

Q3.奄美群島へは、飛行機もしくはフェリーで渡れます。あなたは飛行機派?フェリー派?
  • 飛行機=162人(39.7%)
  • フェリー=86人(21.1%)
  • どちらもよく使う=26人(6.4%)
  • 行ったことがない=134人(32.8%)

正直なところ、まだ「奄美群島に行ったことがない」人が、32.8%という結果は意外な結果でした。よく耳にする「近場はいつでも行けるから後回し」あるいは「どうせなら沖縄に行く」といった理由から、もっと行ったことがない人が多いのではと想像していました。
 もっとも、「行ったことがない」の回答は、女性が40.0%だったのに対し、男性が24.0%だったことから、仕事の関係で行っている人も多いのかも知れませんし、そもそも範囲が広い(1市9町2村)というのもあるのでしょうが、それでも人気のほどは伺えます。

さて、設問にもあるように、奄美群島へのアクセスとしては、飛行機かフェリーか、いずれかになります。アンケート結果では、飛行機派162人に対し、フェリー派は86人でしたので、利用比率は、飛行機を100としたとき、フェリーが53という数字になります。
 また、今回のアンケート回答者の93.1%は鹿児島県本土にお住いの方なので、比較の指標として、鹿児島発(下り)の主だった路線を元に、飛行機・フェリーそれぞれの運搬能力を調べてみました。すると飛行機100に対して、フェリーが37という比率でした。

■鹿児島発の奄美群島便の運搬能力比較
※便数については、2013年1月の運行予定表をサンプルとしました。標準座席数はJALの航空機コレクションを、旅客定員は各船舶会社の船舶案内を参照しました。
鹿児島空港発の主な航空路線
運営 路線 標準座席数 月間便数 標準座席数
×月間便数
定員総合計
日本エアコミューター 喜界島 36席 186便 6696席 82212席
奄美大島 74席/36席 558便 36580席
徳之島 74席 310便 22940席
沖永良部 74席/36席 186便 11408席
与論島 74席 62便 4588席
鹿児島港発の主な海上路線
運営 船舶名 旅客
定員
月間
便数
旅客定員
×月間便数
旅客定員
月間合計
マルエーフェリー フェリーあけぼの 682 7便 4774名 30023名
フェリー波之上 707 8便 5656名
奄美海運 フェリーあまみ 243 13便 3159名
フェリーきかい 365 10便 3650名
マリックスライン クイーンコーラルプラス 800 8便 6400名
クイーンコーラル8 798 8便 6384名

もうひとつの比較指標として、奄美群島への入域客数(平成23年度奄美群島の概況/鹿児島県大島支庁)を参考にすると、空路372,363人、海路115,877人とあり、飛行機100に対しフェリー31という数字になります。
 アンケート結果によるフェリー利用指数53という数字は、運搬能力から見る37、入域者数からみる31に比べて、相当に高いものとなっていて特徴的です。もしかして、フェリー好きが多く集まったのでしょうか。それでは何か耳寄りな情報でも無いかとフリーコメントを覗いてみますと「前日の夕方に出てゆっくり船旅を楽しみます。(奄美へは)翌朝着でロスもないです(男性・50代)」というようなコメントが。
 調べてみると、例えばフェリーきかいの場合、前日17:30に鹿児島を出て、喜界島経由で翌日8:10に名瀬港(1月現在)、と確かに効率が良さそうです。朝日にきらめく島々も楽しめそう。また古仁屋港にも寄るので、人気のスポット加計呂麻を目指すのにも便利そうです。後出のアンケート結果でも紹介しますが、奄美群島への旅では「癒しの時間」を求める人が多いです。ゆったりとした船の旅から「癒し」をスタートさせるのも一興でしょう。
 飛行機派からは「青い海にぽっかり浮かんだ緑の島。それを見ただけで、すでに大興奮(男性・30代)」というコメントも寄せられました。右上の写真のような景色が見えたら、最高ですよね。  >> 後編へ続く

[アンケート結果]Q3.奄美群島へは、飛行機もしくはフェリーで渡れます。あなたは飛行機派?フェリー派?

全体 ~20代 30代 40代 50代 60代~
全体 飛行機 162
39.7%
12
36.4%
43
32.1%
64
46.7%
30
41.7%
13
40.6%
フェリー 86
21.1%
8
24.2%
33
24.6%
26
19.0%
10
13.9%
9
28.1%
どちらもよく使う 26
6.4%
1
3.0%
9
6.7%
7
5.1%
7
9.7%
2
6.3%
行ったことがない 134
32.8%
12
36.4%
49
36.6%
40
29.2%
25
34.7%
8
25.0%
男性 飛行機 79
43.2%
4
50.0%
16
32.7%
29
50.0%
20
45.5%
10
41.7%
フェリー 45
24.6%
2
25.0%
16
32.7%
14
24.1%
6
13.6%
7
29.2%
どちらもよく使う 15
8.2%
0
0.0%
3
6.1%
3
5.2%
7
15.9%
2
8.3%
行ったことがない 44
24.0%
2
25.0%
14
28.6%
12
20.7%
11
25.0%
5
20.8%
女性 飛行機 83
36.9%
8
32.0%
27
31.8%
35
44.3%
10
35.7%
3
9.4%
フェリー 41
18.2%
6
24.0%
17
20.0%
12
15.2%
4
14.3%
2
6.3%
どちらもよく使う 11
4.9%
1
4.0%
6
7.1%
4
5.1%
0
0.0%
0
0.0%
行ったことがない 90
40.0%
10
40.0%
35
41.2%
28
35.4%
14
50.0%
3
9.4%
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奄美が大好き!なわたしが、旬の奄美をご紹介

福崎道代さんあまみんちゅ[no.9]
福崎道代さん(観光ガイド)

福崎さんは、この道約40年のベテランガイド。京都でバスガイドの経験を積んだ後、奄美大島へ戻り、観光バスやレンタカー、タクシーのフリーガイドとして活躍している。加えて、司会業やウエディングプランナーの顔も持つ、マルチなあまみんちゅだ。

奄美大島の新緑

「奄美に紅葉はありませんが、3月末から4月にかけての新緑のシーズンの山は本当に素敵ですよ」とガイドらしく軽やかに語る。「若芽の萌黄色から成木の濃緑まで、色味の面白さに目を奪われます」山の木々が勢いよく伸びるこの時期の奄美大島の山は、そのモコモコとした感じから“ブロッコリー”と称されるのだそう。

長雲峠からの眺め

奄美の自然を手軽に味わうことのできる施設として、福崎さんがおすすめするのが『奄美自然観察の森』。およそ2Kmの自然観察路はアップダウンも少なく、子供からお年寄りまで無理なく自然散策を楽しめ、頂上の長雲峠からの眺めもすばらしいとのこと。あらかじめ電話で連絡をしておけば、ガイドをしてくれるサービスも。(2013年2月28日)

※奄美自然観察の森は入園料無料ですが、環境保全のための募金をお願いしているとのこと。入園の際はご協力を。


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DATA

奄美自然観察の森

  • [住所]鹿児島県大島郡龍郷町円1193番地
  • [TEL]0997-54-1329
  • [開園時間]9:00-16:00
  • [入園料]無料
  • [休園日]年末年始(12/28~1/3)
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