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アウトドアを通し「結ノ心」の再認識を

author: 島崎 仁志(更新日:2015年10月08日)

エアーバナー

結ノ島キャンプのエアーバナー

奄美の「古き良きもの」を感じてほしい

2015年2月14、15日の2日間、奄美初となるキャンプイベント「結ノ島CAMP」を、奄美市住用町の内海公園で開催しました。奄美の豊かな自然と、独自の島の文化を、一人でも多くの方に知ってほしいという願いから取り組んだイベントです。

名称の「結ノ島」は、奄美で古くから受け継がれている「結(ゆい)」という言葉に通じています。「結」とは、人と人との繋がりを大切にし、結束し協力し合うという精神。キャンプという1泊2日の中で「結のこころ」を再認識し、一つのシマ(集落)のような関係を築くことができれば、という願いを込めて名付けました。

テントサイト

少しずつ賑わい始めたテントサイト

隣に知らない人のテントがあっても、いつの間にか仲良くなって話ができる。島を離れる高校生たちにもう一度、島の文化を体験してもらい、古き良きものを感じてほしい。そしてそのことを発信できるよう、成長の場としての空間を作りたい。島で育ち、多くのことを学んだ子どもたちが自立し、未来に向けて奄美をより良い島にしていく-。

そういった場となることを思い描きながら、「協力・成長・自立」をコンセプトに、子どもから大人まで、さまざまな楽しみ方ができるプログラムを組み立てました。




竿踊り(上)・八月踊り(下)

西仲間集落の竿踊り=写真上、里見集落による八月踊り=同下

2月という真冬の時期に何故やるのか?

この時期、本土では寒い日が続き、キャンプはオフシーズンになります。しかし奄美は年間を通して暖かい地域。このシーズンを活用して、全国の人にもキャンプで奄美の良さを体験してもらい、島興しにつなぐことはできないかと考えたのです。

事実、初の「結ノ島CAMP」は、日中は半袖でも過ごせるような気候に恵まれました。さらに現在では、首都圏と結ぶ安い航空券などもあり、他の地域にとっても奄美が少しずつ身近な存在になりつつあります。全国にいるキャンプ好きの方や、豊かな自然を体験したい方などが、このイベントを機会に奄美の良さを少しでも知ってもらうことができると信じています。

カヌー体験(上)・ボルタリング体験(下)

多くの子どもたちが楽しんだカヌー体験=写真上、ボルダリング体験も人気を集めた=同下

そのために必要なのは、文化や風習に触れてもらうこと。そこで取り入れたのが、八月踊りでした。奄美の各集落にそれぞれ古くから伝わる、伝統的な行事。本来の時期とは違いますが、奄美市住用町の西仲間、見里の地域の方々にご協力頂きました。

そしてもちろん、親子でも楽しんでもらえるよう、ワークショップには力を入れました。奄美の第一線で活躍しているカヌーガイドの皆さんの指導によるカヌー体験。そしてボルダリングが得意な知人も、協力を買って出てくれました。表舞台だけでなく、裏方として力を貸していただいた多くの方々が、「結ノ心」を持って動いてくださったお陰で、素晴らしい空間を創り出すことができました。

夜には、天体観測もプログラムの一つに取り入れました。この日は空気も澄んでいて、子どもたちが全員「木星が見えたよ!」と大興奮。私も一児の父親として、子どもたちが喜ぶ姿を見ることができ、本当に嬉しく感じました。

そして今回の目玉が、300個の手作り灯籠によるライトアップ。灯籠は奄美に自生している琉球松を使い、「結」の文字をデザインしたオリジナル。参加者へのプレゼントにもなりました。灯籠の優しい光が揺れる中、地元のアーティストの奏でる音色が会場を盛り上げてくれました。




琉球松の灯籠

会場に彩りを添えた琉球松の灯籠

2回目の開催が決定! 来年2月13、14日にお会いしましょう

今回の「結ノ島CAMP」は、地元だけでなく島外からも多くの協賛や協力があって実現しました。本当に感謝しています。そして、楽しい時間を皆さんと共有できた事を心から嬉しく感じています。ありがたいことに、イベントを終えたその瞬間から、「来年もぜひやって欲しい」という言葉を頂きました。島外から一人でも多くのお客さんが来てくれることが、島を知ってもらうきっかけや町おこしになると考えています。

何より、島内から参加した人たちが、あらためて自分の島がこんなにも素晴らしいところなんだと再確認できた日でもあったと思います。

そして、記念すべき2回目の「結ノ島CAMP」の開催が決定しました!

2016年2月13、14日。場所は前回と同じく住用町の内海公園です。前回よりもパワーアップした「結ノ島CAMP」にご期待下さい!一人でも多くの方々の参加を期待しています。




島崎 仁志(しまざき・ひとし)著者紹介

1982年、奄美市住用町西仲間生まれ。高校卒業後、陸上自衛官を経て、東京のアパレルブランドに7年間勤務。独立しオリジナルブランドdevadurga(デヴァドゥルガ)を東京で設立。2015年には直営店GUNACRIB(グナクリブ)を奄美市名瀬にオープン。拠点も奄美に移し、全国へ奄美のすばらしさを発信し続けている。

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奄美が大好き!なわたしが、旬の奄美をご紹介

あまみんちゅあまみんちゅ[no.41]
渡 多賀子さん(ハブロード奄美 営業部長 宇検村)

「奄美大島本島は北部と南部で大きく印象が違ってくる」と渡さん。コバルトブルーの海と白い砂浜が印象的な北部に対し、南部は深い森が広がる。宇検村と大和村にまたがる湯湾岳は、奄美大島最高峰(標高694m)。深い森には、猛毒を持つ蛇ハブも多く生息している。渡さんは、そのハブを活用したハブ油やハブの乾燥粉末を使った化粧品を開発、販売する「ハブロード奄美」の営業部長として、ハブ捕りの名人である兄の渡博道社長を手伝っている。

宇検村出身。高校から奄美を離れ、関東で進学・就職したが、父に呼ばれてUターン。当時は、同郷の友達も多い都会での生活が楽しく去りがたかった。しかし、島に帰ると、昔から知っているおじい・おばあが声を掛けてくれて、ほっとした。子育て中も何かあれば心配して駆けつけてくれた。「『子どもはみんなで育てる』ものなんだと実感したし、本当にありがたかった」

ハブは昔から滋養強壮に良いと言われていたが、地域の特産品としてもっと売り出せないかと商品化を企画。ハブ粉末入りのお菓子などいろいろと試す中、ハブの成分が体だけではなく美容にも良いとして、3年前に「渡農園」から「ハブロード奄美」に改名、ハブの油を原料とした化粧品を作った。森の恵みを生かすという意味で「森の神シリーズ」と名付け、ハブ油に加え、海泥、奄美産黒糖、奄美産の日本ミツバチの蜂蜜を使ったパックやジェル、保湿クリームなどを、今年4月から本格的に販売し始めた。「危険動物とされていたハブが皆のためになるように、PRできたらうれしい」

あまみんちゅサブ

わが町宇検村でお勧めの場所は「うけん市場」。季節ごとに旬の野菜や魚介類、宇検村の食材を使った加工食品から民芸品までそろっている。「奄美のとぅぐら 宇検食堂」は宿泊施設「やけうちの宿」内にあり、郷土料理の鶏飯や油ぞうめん、豚骨などのメニューが人気という。「どこへ行っても温かいところです。道行く人に気軽に声をかけて観光してもらいたいです」

あまみんちゅメイン

DATA

「ハブロード奄美」

  • 奄美大島最高峰の山「湯湾岳」に守られた自然豊かな宇検村で生まれた基礎化粧品「森の神シリーズ」。ハブ油や日本ミツバチの蜂蜜入りオールインワンジェル(100g)、海泥黒糖パック(同)などがある。うけん市場(宇検村)、ばんしろう館(奄美市)などで製品取扱中。ネット通販もある。(奄美大島特産品販売「がじゅMarine」=http://www.gajumarine.com/ 内)

    [問い合わせ]
    <住所> 大島郡宇検村田検468-1
    <電話> 090-5723-3597
    <FAX> 0997-67-2653
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