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2004/09/11 本紙掲載

どうして雨雲は灰色なの?


星峯西小1年(鹿児島市) 大塚光太郎くん

 夏の空を見たら、いろんな色や形の雲が浮かんでいます。僕はモクモク強そうな入道雲(にゅうどうぐも)が好きです。入道雲は白くて、つるつるぴかぴかに光って見えます。そして、今にも雨を降らしそうな雨雲(あまぐも)は灰色です。どうしてほとんどの雲は白いのに、雨雲は灰色なんですか。

お答えします 馬場添 諭(ばばそえ・さとる)さん
鹿児島地方気象台観測予報課調査係長

−太陽光がさえぎられるから−

 ほとんどの雲が白く見えるのに、雨雲が灰色に見えるのはなぜでしょう。それは雨雲が他の雲に比べて厚く、太陽の光をさえぎるからです。また、雨雲を見る位置が関係しています。
 雲は水滴(すいてき)や氷の結晶(けっしょう)からできています。雨雲は他の雲に比べてたくさんの水滴や氷の結晶を含んでいるため、厚みがあります。この厚みのために、雨雲は他の雲に比べてよけいに太陽の光をさえぎるので、太陽をおおい隠している場所、つまり地上から見ると、雨雲は灰色に見えるのです。
 ところが、雨雲より高い位置を飛ぶ飛行機や離(はな)れた所から雨雲をながめると、雲のいただきは太陽の光に照らされて白く見えます。真夏に、地平線付近に見られる積乱雲(せきらんうん)(入道雲)がその代表例です。
 つまり、すべての雲は太陽の光に照らされると白く見えますが、厚みのある雨雲が太陽をおおい隠すような場所では、太陽の光がさえぎられて、灰色に見えるのです。
では、雲はどのようにしてできるのでしょう。雲は水滴や氷の結晶でできています。この水滴や氷の結晶は空気中に存在する水蒸気が集まってできたものです。そこで雲ができるのには、3つの条件(じょうけん)が必要です。
 (1)空気中に十分な水蒸気(すいじょうき)があること。
 (2)空気中に水滴や氷の結晶の核となる吸湿性(きゅうしつせい)のある細かな粒子(りゅうし)があること。
 (3)空気を上空に運ぶ気流(上昇気流)があること。これらの条件がそろって雲ができます。
 水蒸気は、いつも陸や海から水が蒸発して空気中に供給されます=(1)。水滴や氷の結晶の核となる吸湿性のある細かな粒子には、海水の塩分や地上から舞い上がったほこり、火山から噴出(ふんしゅつ)される物質(ぶっしつ)などがあります=(2)。
 また、上昇気流は冷たい空気と暖かい空気がぶつかり合う所や、空気が山などの地形を乗り越えるときなどに発生します=(3)。そして、空気中の水蒸気を水滴や氷の結晶にするためには、空気が気圧(きあつ)の低い上空へ持ち上げられ、ぼう張して冷やされることが必要になります。
 空気には、気圧が低くなるとぼう張して温度が低くなる性質があります。地球を取り巻く大気(たいき)は地上の気圧が高く、上空に行けば行くほど気圧は低くなっていくので、上昇気流によって上空へ運ばれた空気はぼう張して冷やされます。
 また、空気は温度が高いと多くの水蒸気を含むことができますが、温度が低くなると多くの水蒸気を含むことができず、余分な水蒸気は集まって水滴となります。
 上空は気温が低いので、空気中の水蒸気は核となる吸湿性のある細かな粒子を中心に集まり、水滴となります。そして、気温が零度(れいど)以下になると氷の結晶ができはじめます。
 このようにして空気中の目に見えない水蒸気が集まり、水滴や氷の結晶となって雲ができるのです。



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