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2005/01/15 本紙掲載

ジンベエザメはどうしてプランクトンを探すの?


佐多小6年(佐多町) 雪丸 夏希(ゆきまる・なつき)さん

 ジンベエザメがプランクトンを食べていることを知りました。ジンベエザメは人間より体が大きいのに、どうやって小さな小さなプランクトンを見つけるのですか。プランクトンを見つける特殊(とくしゅ)な能力(のうりょく)をもっているのですか。

お答えします 中畑 勝見(なかはた・かつみ)さん
かごしま水族館展示課展示第1係

−集まる所の水質感じとる−

 世界中で約400種類(しゅるい)もいるサメの仲間はほとんどが、魚やイカ、エビ、カニなどを主食にしています。ジンベエザメのように小さなプランクトンを主食とする変わり者は、ウバザメとメガマウスをあわせて3種類しかいません。
 ところが、この3種類はサメのなかでも特に大きな種類でメガマウスは全長5メートル以上、ウバザメやジンベエザメは全長10メートル以上になります。大きなサメほど小さなプランクトンが好物なんて、なんだか不思議(ふしぎ)な感じがしますね。
 でも、これと同じことがクジラの仲間にもあてはまるんですよ。魚やイカを主食とするハクジラの仲間より、プランクトンを主食とするヒゲクジラの仲間の方が、だんぜん大きくなるのです。地球上(ちきゅうじょう)で一番大きな動物として知られているシロナガスクジラも大好物はオキアミなどの小さなプランクトンなのです。
 こんなに大きな生きものたちの主食が、小さなプランクトンだけで大丈夫なのか心配になりますが、1匹1匹のプランクトンはとても小さくても、海のなかには数え切れないほどのプランクトンがすんでいるので大丈夫なんです。
 特に潮の流れや、太陽の光、栄養分(えいようぶん)などの条件が良い場所には、ものすごい数のプランクトンが集まっていることがあります。このような場所に行って、目の細かい網(あみ)ですくってみると、あっという間にバケツいっぱいのプランクトンが取れますよ。
 ジンベエザメの口の中にもまるで細かい網のような鰓杷(さいは)という器官(きかん)がありますので、海水をどんどん口の中に吸い込み、プランクトンだけを漉(こ)しとって食べればいいわけです。「チリも積もれば山となる」ように、「プランクトンも積もれば大盛りゴハンとなる」ので、おなかいっぱい食べられるわけです。
 ジンベエザメは、このようなプランクトンの集まる場所を探しながら、昼も夜も止まることなく泳ぎ続けます。プランクトンの集まる場所は、光、水質(温度、塩の濃(こ)さなど)が微妙(びみょう)に変化するうえ、プランクトンを食べる小さな魚やその魚を食べる大きな魚が集まっていろいろな音をたてていることがあります。ジンベエザメは、こうした光や音、水に溶けているわずかな成分などを、目や耳、鼻で感じ取ってえさを見つけていると考えられます。
 水族館では、毎朝10時ごろから「ジンベエザメの食事の時間」が始まります。朝9時ごろ、水槽(すいそう)の照明(しょうめい)をつけて明るくすると、もうすぐえさの時間だとわかるのか、それまでゆったりしていたジンベエザメの泳ぎが少し速くなります。そして、飼育係がえさを持って水槽の上に行くと、その足音を聞きつけて、えさを与える場所でソワソワと泳ぐようになります。
 そこで、長い棒の先に取り付けた小さなカゴに、えさとなるオキアミを入れて、水面に差し出すと、それをめがけて大きな口をいっぱいに広げたジンベエザメが、一目散(いちもくさん)にやってきます。小さな目をキョロキョロと動かしながら、プランクトンを食べる姿をじっくりと観察してみてください。私たちがまだ知らないジンベエザメの特殊な能力が見つかるかもしれませんよ。



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