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2005/06/25 本紙掲載

色鉛筆の「しん」はどうやってつくるの?

西陵小2年(鹿児島市) 金井 健太朗(かない・けんたろう)くん

 ぼくは自由帳に、色えんぴつを使ってロボットや迷路をかいていますが、色えんぴつの「しん」は、どうやってつくっているのですか。色はどんなふうにつけているのですか。

お答えします 松崎 由香子(まつざき・ゆかこ)さん
(三菱鉛筆株式会社 広報担当)

−ろうや顔料混ぜ乾燥−

 鉛筆(えんぴつ)には大きく分けて、みなさんがふだん勉強などに使う普通の黒い芯(しん)の鉛筆と、絵を描いたりする色鉛筆の2種類があります。普通の鉛筆と色鉛筆の芯は材料も作りかたも違っています。
 鉛筆の芯の材料はおもに黒鉛(こくえん)と粘土で、よく混ぜ、練り合わせて芯の形を作り、それを1000度以上の高温の炉(ろ)で焼きます。この「高温で焼き固める」のがポイントで、こうすることによってじょうぶで硬(かた)い芯が出来上がります。
 一方、色鉛筆の芯の材料はタルク(芯をしっかり形づくるために必要な粉状のもの。滑石(かっせき))や、ろう、のり、色の素となる顔料(がんりょう)(色のついた粉末)です。これらを水とよく混ぜ合わせて芯を形作り、50度くらいの温度で平均70時間乾燥(かんそう)させます。色鉛筆の芯は鉛筆のように焼き固めません。顔料が熱に弱く、熱によって色が変わったり、燃えてしまったりするからです。また色鉛筆の芯は焼き固めないぶん、普通の鉛筆の芯よりやわらかくなっています。
 質問にある、「色鉛筆の芯の色はどのようにつけているのか」ですが、前に説明したように、顔料によって色がついています。たとえば、水色は白い顔料と青い顔料を、黄緑は緑の顔料と黄色い顔料を混ぜて作ります。絵の具などを使い、自分で試してみることもできますよ。
 色数の多い色鉛筆セットでは、同じピンクや青でも薄いものから濃いものまで、似た色がきれいなグラデーション(階調(かいちょう))になっていますが、これもさまざまな種類の顔料を組み合わせ、バランスをみながら、混ぜ合わせる分量を調節しています。
 色鉛筆のセットは、12色、24色、36色などが一般的ですが、多いものでは100色セットもあります。以前私たちの会社では、500色セットも作ったことがあり、色のグラデーションは繊細(せんさい)でとても美しいものでした。
 さてここで、面白い豆知識を紹介しましょう。普通の鉛筆と色鉛筆の違いでよく話題になるのが、鉛筆の軸は六角形が多く、色鉛筆は丸い軸が多いということです。これは、色鉛筆は主に色を塗るために使われるため、どんな持ち方にも対応できるように配慮されているからです。
 また、消しゴムとの関係も不思議です。普通の鉛筆は消しゴムできれいに文字を消すことができますが、色鉛筆は消すことができません。鉛筆で書くと、芯に含まれる黒鉛のつぶが紙の上に乗る状態になり、消しゴムはそのつぶをくっつけて文字を消します。だから消しゴムのかすは黒くなるのです。これに対し色鉛筆は、材料に含まれる「ろう」が、紙に張り付き、色の素になる顔料を覆(おお)うため、消しゴムで消しにくいのです。
 最近は、色鉛筆もさまざまな種類が出回っています。色鉛筆で塗(ぬ)った上から水を含ませた筆でなぞるときれいににじんで水彩画のような表現ができる水彩色鉛筆や、実は消しゴムできれいに消せる色鉛筆もあるのです。いろいろな色鉛筆を使って、スケッチなどを楽しんでくださいね。



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