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2005/12/10 本紙掲載

犬の歩き方走り方教えて

坂元小3年(鹿児島市) 中村 樹理(なかむら・じゅり)さん

 私の家では室内犬(チワワ)をかっています。ある日見ていると、前足と後ろ足がすばやく動き、ぎもんに思いました。犬はどんなふうに歩いたり走ったりしているのですか。

お答えします 上村 利也(かみむら・としや)さん
獣医学博士・かみむら動物病院長

−速さによって5種類も−

 私たち人間は左右の足を交互(こうご)に前に出して歩いたり走ったりしますが、犬や馬など足が4本ある動物(どうぶつ)の歩き方はかなりややこしいです。速(はや)さによって足の動かし方がちがい、5種類(しゅるい)の歩き方や走り方があるのです。遅(おそ)い順(じゅん)に説明(せつめい)していきます。
 一番遅い歩き方が、常歩(なみあし)。左前足→右後ろ足→右前足→左後ろ足…(左右逆のこともあります)の順番で前に出し、4本の足をバラバラに動かします。止まるときは、そのとき上げていた足を上げたまま止まります。
 次に早いのが側体歩(そくたいほ)。左の前後の足2本をほぼ同時(どうじ)に前に出し、次に右の前後の足2本を同時に前に出します。つかれたときなどに見せる歩き方で、見た目はちょっとぎこちなく感じます。犬はこの歩き方をすることはあまり多くはないようで、馬車(ばしゃ)をひく馬が側体歩をするといわれます。
 速歩(はやあし)は、側体歩と比べるとリズミカルで速い走り方で、小走りという感じです。側体歩は同じ側の前後の足を同時に前に出しますが、速歩では、左前足と右後ろ足、右前足と左後ろ足…というふうに対角線上(たいかくせんじょう)の2本の足を同時に前に出します。常歩が4拍子(よんびょうし)で、この速歩は2拍子(にびょうし)といわれます。
 2番目に速い走り方が駆歩(かけあし)。全力疾走まではいかない速い走り方で、散歩(さんぽ)中に飼(か)い主が走ると犬の方は駆歩になるようです。一番速い襲歩(しゅうほ)はギャロップとも言い、ドッグレースやフリスビーを追いかけるときなど、犬が全速力(ぜんそくりょく)を出すときの走り方です。
 この2つの走り方の足の動かし方は同じで、左前足→右前足→右後ろ足→左後ろ足の順番で前に出します。2つの走り方のちがいは、襲歩は4本の足全部が地面からはなれている時間がありますが、駆歩は4本の足のうちどれかが地面についています。
 人間と4本足で歩く動物の足の骨(ほね)の構造(こうぞう)はほぼ同じです。しかし、立つ姿勢(しせい)が違います。たとえば人間はかかとが地面についていますが、4本足の動物はかかとが地面についていません。これは、2本足で立つ動物は4本足の動物と比べると立った状態(じょうたい)が不安定(ふあんてい)なので、できるだけ広い面で体重(たいじゅう)をささえようとしているからだといわれます。4本足の動物は指先(ゆびさき)で立っていることになり、人間と比べると動きがすばやいのは、そのためだといわれています。
 いま、ペットとして犬や猫を飼っている人は多いですね。その動物たちが健康(けんこう)でいられるように気をつけてあげるのは、とても大事なことです。そのためには日ごろから食欲(しょくよく)とか活動性(かつどうせい)などをよく観察することはもちろん、犬の歩き方や走り方をよく見ることも大事なのです。樹理さんは、とてもいいことに気づきましたね。
 最近は動物の高齢化(こうれいか)も進み、それとともに骨や関節(かんせつ)の病気も多くなりました。症状(しょうじょう)としては歩き方や走り方にあらわれる場合(ばあい)が多いので、もし飼っている犬や猫の歩き方や走り方がいつもと違うようなときは、近くの動物病院に相談(そうだん)してください。



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