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2006/03/25 本紙掲載

桜島の色なぜ変わる?

武小1年(鹿児島市) 神田 優衣(かんだ・ゆい)さん

 私の住んでいるマンションから桜島が見えますが、不思議(ふしぎ)に思うことがあります。晴れた日はくっきり青色に、くもりの日は紫色に見えます。雨のあとは、澄(す)み切った青色に見えます。朝と夕方でもすこし違って見えます。どうしてですか? 教えてください。

お答えします 島田 洋輔(しまだ・ようすけ)さん
鹿児島地方気象台観測予報課調査係

−地表の色と太陽の光で変化−

 季節(きせつ)ごとにいろんな表情(ひょうじょう)を見せてくれる桜島。天気に合わせて色が変わることによく気が付きましたね。毎日のように眺(なが)めて、しっかり観察(かんさつ)した結果でしょう。雨や晴れの日など、天気によって桜島の色が変わるのは、太陽の光が空気の粒(つぶ)や雲(くも)、ほこりなどに当たると色が変わり、山にその色が映し出されるからなのです。
 桜島のもともとの色も、葉が茂る時期や雪が表面を覆(おお)う冬など、季節によって少しずつ変わりますね。太陽の光と桜島そのものの色が混じり合うことで、私たちの目に映る色が微妙(びみょう)に変化(へんか)するのです。
 太陽の光のうち、人間の目で見えるのは図にある虹(にじ)の色のようにいろんな色があります。そして、この光は空気の粒や雲の中にある水蒸気(すいじょうき)の粒、ほこりなどに当たって散らばることで、違う色に見えるのです。これを光の「散乱(さんらん)」と言います。
 晴れた日は、空気の粒に太陽の光がぶつかり青色の光が多く散乱するので空は青く見えます。しかし、くもりの日は雲が空を覆っていますね。この雲は小さな水滴(すいてき)の固まりで、水滴は空気の粒より大きく、いろんな色の光が散乱するため白っぽく見えます。色が変わった太陽の光が、土の茶色や木々の緑色など、もとの桜島の表面の色に反射し、それが人間の目には「桜島の色」として映るのです。絵の具の色を混ぜ合わせると別の色になるのと同じようなものですね。
 また、同じ晴れの日でも見え方は変わります。湿度(しつど・空気中の水分の量)が高い日は、太陽の光が水滴に散乱するので、同じ青色でも、空全体は白色から灰色がかった色になります。また、桜島は活火山なので、噴火によって火山灰や噴煙が空気中にまき散らされると、その粒にも太陽光がぶつかって色が変わります。噴火したときも桜島の色が普段と違って見えるのが特徴(とくちょう)といえるでしょう。
 朝と夕方で違って見えるのは、太陽の光の向きが影響(えいきょう)しています。優衣さんが住んでいる鹿児島市から見ると、朝は桜島の後ろから太陽が昇り、夕方には桜島に向かって太陽の光が当たって見えます。そのため、朝は影になる桜島そのものは暗く見え、夕方は夕日の光が桜島の表面に映って明るく見えるのです。
 また、今ごろの時期(冬から春にかけて)は毎年、中国大陸(たいりく)から黄色い土の粒が巻き上げられ、北西の風に乗って飛んできます。これは「黄砂(こうさ)」と呼ばれるものです。そのときに桜島がどのように見えるか、観測するとおもしろいですよ。
 いろんな画家(がか)が桜島を描いていますがその色もさまざまです。これだけ間近に全体が見え、海に囲まれ、表情が豊かな火山は珍しいと思います。天気の変化、噴火や黄砂などによる表情の違いに感化される人も多いのでしょうね。優衣さんも描いてみましょう。
 ※南日本新聞社ホームページの「桜島定点観測カメラ」では、最新の桜島の様子を見ることができます。



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