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2006/05/23 本紙掲載

ヘチマについて教えて

池田学園池田小3年(鹿児島市) 鳩宿 章子(はとや・しょうこ)さん

 お母さんがヘチマ水をほっぺたにつけてくれました。とっても気持ちよかったのですが、どうしてですか? もっとヘチマのことを知りたいです。

お答えします 堀田 満(ほった・みつる)さん
西南日本植物情報研究所(鹿児島大学名誉教授)

−たわし、薬、食用と万能−

 鹿児島の人にとって、ヘチマは化粧(けしょう)に使うヘチマ水や果実の繊維(せんい)をたわしにして使うだけでなく、夏場の大切な野菜にもなります。私の生まれ育った大阪で「ヘチマはなかなかおいしいよ」というと「鹿児島ではたわしを作るヘチマを食べるのか」と、びっくりされることもあります。
 ヘチマは東南アジアから中国大陸南部では大事な野菜。原産地ははっきりしていませんが、キュウリやナスビと同じインドだと推定(すいてい)されています。ヘチマは南の野菜なのです。
 質問のヘチマ水ですが、日本だけでなく中国でも利用されています。茎を地上数十センチで切って切り口をビンにさして集めます。よく出るときは一昼夜で2リットル以上も採取(さいしゅ)できます。中国では砂糖を加えて飲み、薬として利用されています。化粧水としてよりは、利尿(りにょう=おしっこを出すこと)、咳止(せきど)め、頭痛(ずつう)などに用いられているそうです。
 ヘチマ水は植物体からしみ出してくるものですから、無菌(むきん)ですし、油脂(ゆし)分を取るような働きがあるので、皮膚(ひふ)の汚れをのぞき清潔(せいけつ)に保つ働きがあると思われます。現在はアルコールやグリセリンを加えて「ヘチマの化粧水」として販売もされています。
 中国ではヘチマ水だけでなく、根も茎も葉も花も果実や種子も薬用に利用されます。どの場合も利尿や鎮痛(ちんつう)に使われています。インドでは葉が、毒蛇(どくへび)に噛(か)まれたり、ハチに刺されたときに使われていたそうです。
 食用にする果肉が柔らかくて太く短い品種や、たわし用の繊維品種、大きくなると長さが2メートルにもなるお化けのようなヘチマもあります。たわしになり、薬用にも食用にも利用できて、夏には日陰を作ってくれるヘチマは万能の植物の一つですね。



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