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2006/07/25 本紙掲載

ピアノの音が出る仕組みは

原良小4年(鹿児島市) 平井 継之助(ひらい・つぐのすけ)くん

 僕の母はピアノの先生で、よく演奏を聞きます。ピアノの音色はとてもきれいです。一体、どのような仕組みで音が出るのですか。音の強弱や高い・低いはどう区別されるのですか。

お答えします 宮地 邦昭(みやじ・くにあき)さん
十字屋本社営業部技術営業課係長(日本ピアノ調律師協会会員)

−ハンマーで弦打ち空気振動−

 音の正体は、空気中に伝わる振動(しんどう)です。ピアノはバイオリンやチェロと同じ弦楽器(げんがっき)の仲間。楽器の中にたくさん並んでいる弦をたたいて振動を起こすことで、音を鳴らします。
 そのための大切な役割を果たしているのが「アクション」と呼ばれる部分。鍵盤(けんばん)をたたくと動きます。グランドピアノの場合は弦の下、つまり鍵盤の奥にあって、鍵盤をたたくと「ハンマー」というアクションの一部分がはね上がり、弦を下から打ちます。その衝撃(しょうげき)で起きた振動が、音として耳に届くのです。
 でも実は、この振動だけで大きな音は出ません。弦の振動をさらに大きく、美しくする「響板(きょうばん)」と呼ばれる部分があり、ここのはたらきによって、澄んだ音や豊かなひびきが生まれるのです。弦一本一本の振動は、「駒(こま)」が響板に伝えます。
 音の強弱は主に、弦の振動幅で変わります。鍵盤を強くたたくと弦は大きく震えて音も大きく、反対に、優しく触れると音は小さくなります。音の高い・低いは弦の長さと太さが関係しています。ピアノの中をのぞいてみてください。低い音になるほど長く、太くなっているはずです。
 継之助君がいうように、ピアノの音はとてもきれいですね。その理由の一つに、弦の張り方が挙げられます。ピアノには、1つの音に対して複数の弦を張ってある音域があって、この複数の弦を引っ張る力には差があります。この差によって、音程にほんの少しずつ生まれた「ずれ」を持つ弦が同時にハンマーで打たれると、音に幅が出て、弦1本だけが振動するのにくらべてはるかに豊かであたたかい音色になるのです。これはほかの弦楽器にない、ピアノならではの特徴(とくちょう)なんですよ。



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