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2007/01/09本紙掲載

冬眠する動物いるのはなぜ

大川内中1年(出水市) 渋谷 一彦(しぶや・かずひこ)君

 僕の住んでいる出水市の大川内は自然にあふれた穏(おだ)やかな所で、冬でもシカの鳴き声を聞いたりします。なぜクマやヘビなどは冬眠して、サルやシカなどは冬眠せず動いているのですか。

お答えします 桜井 普子(さくらい・ひろこ)さん
(鹿児島市平川動物公園・獣医師)

−冬越しの手段のひとつ−

 動物たちが、寒くて餌(えさ)が不足する冬を乗り越えるには、いろいろな方法があります。例えば、毛をフサフサにしたり、太って脂肪(しぼう)をたくわえたり、渡り鳥のように餌の多い暖かい地方に移動したりというやり方です。冬眠は、そのうちの一つの方法で、冬の間ほとんど動かず、餌を探さない状態を言います。
 日本の陸生哺乳(ほにゅう)類97種のうち、32種類が冬眠するといわれています。ほとんどは昆虫食のコウモリで、あとはヤマネ、エゾシマリス、アナグマ、ツキノワグマ、ヒグマです。
 それ以外のシカやサル、イノシシなどは、秋にたくさん食べて体重を増やし、毛をフサフサにして冬眠せずに冬を乗り越えます。だから秋と春では体重がかなり違います。それぞれ、進化の過程で冬眠する・しないの違いが出てきたと考えられていますが、その違いがどうして生まれたのかなど、冬眠のメカニズムは分かっていないことも多いのです。
 また同じ冬眠でも、リスやネズミは体温が1−5度の仮死状態で眠り、1−2週間に1回体温が上がり、起きて餌を食べたり、排せつしたりしますが、クマは体温約33度で深く眠らないのに、餌を食べず排せつもしません。しかも冬眠中に出産と子育てをします。変温動物である爬虫(はちゅう)類や昆虫などが、冬季に動かなくなることも冬眠と言いますが、休眠と呼んで区別することもあります。同じ冬眠でも、それぞれの体で起こる生理現象はずいぶん違うのです。
 私たちから見ると、冬眠は眠っているだけでずいぶん楽そうに見えます。でも、動けないので、外敵に掘り出されて食べられたり、体の調節がうまくいかず凍死や餓死(がし)する例が野外で観察されています。冬眠も命がけなのですね。


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