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2008/03/25 本紙掲載

飛行機でなぜ耳いたくなる

鹿児島大学付属小2年(鹿児島市)岩元 雄太(いわもと・ゆうた)君

 飛行機が着陸たいせいに入ったとき、2つ下の弟が「耳がいたい」と言って泣き出しました。おばあちゃんも、飛行機に乗ると耳がいたくなると言っていました。どうしていたくなるのですか。どうやったら防げるのですか。

お答えします

黒野 祐一(くろの・ゆういち)さん
鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科教授


−こまくの内外で気圧に差−

 いいところに気がつきましたね。まず、耳のしくみについてお話ししましょう。
 耳は外耳(がいじ)、中耳(ちゅうじ)、内耳(ないじ)の3つの部分に分かれています。音は外耳道を通り、「こまく」にぶつかります。こまくはたいこの皮のようで、大きい音のときは大きく、小さいときは小さくふるえます。このふるえがうしろの耳小骨(じしょうこつ)を通り、かたつむりのような形の「かぎゅう」で電気の信号に変わり、「かぎゅうしんけい」を通って、さいごに脳に伝わります。
 こまくのおくにはくうどう(鼓室[こしつ])があります。くうどうから伸びるチューブの形をしたものが「耳管(じかん)」です。耳管は耳と鼻をつないでいます。ふだんは閉じていますがつばをのむと開き、こまくの外側と内側の空気の力(気圧)のバランスをとっています。たいこの皮がゆるんでいたり、パンパンに張りすぎていると音はひびきませんね。耳管にはこまくをふるえやすい状態にたもち音を伝えやすくする働きがあります。
 飛行機は地上約1万メートルの高さを飛びます。空に上がるほど気圧は低くなり、機内の気圧も低く調整されます。上空では鼓室より耳の外の気圧が低くなるので、こまくが外に張り出した形になり、耳が「きーん」といたくなります。つばをのんだり、あくびをすると耳管が開き鼓室と外の気圧が同じになり痛みが消え音の聞こえもよくなります。
 着陸するときは外の気圧の方が高くなり、こまくは内側にへこんだ形になります。耳管の働きがまだ完全でない子どもや機能がおとろえるお年よりは、こまくの外側と内側の圧力をうまく一定にすることができず、いたみを感じやすくなっています。
 こんなときは、つばをのんだりするだけでなくガムをかんだり、あめをなめたり、ジュースを飲んだりして耳管をもっと広げてあげることで、いたみをやわらげ、予防することもできます。ためしてみてください。


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