何でも質問隊

NIE
2008/08/12 本紙掲載

カサブタかゆくなるのなぜ

伊敷台小4年(鹿児島市)
田中 明香音(たなか・あかね)さん

 ケガをして治るころに、カサブタができてかゆくなるのはどうしてですか?

お答えします

愛甲 隆昭(あいこう・たかあき)さん
あいこう皮フ科クリニック院長


-炎症がかゆみの神経刺激-

 まず、けがをするとカサブタができるのはなぜでしょう? カサブタは血の固まったものです。血は体の中を流れているときは固まりません。でも、けがをして血が出ると、その血は傷口で固まろうとします。血の中に入っている血小板(けっしょうばん)やフィブリンが傷口に集まってきて、べっとりさせて固めてしまうのです。べっとり固まると、それが傷のふたになって、もう傷口から血が出なくなります。また、カサブタの下では、傷口から入ったばい菌を殺すために、白血球(はっけっきゅう)などが集まって、傷がうむのを防ぎます。そして、傷口を治して元通りにするために、皮膚(ひふ)は新しい細胞をどんどん作ります。傷が治ると、カサブタは自然に取れてきます。

 少し難しい話になりますが、皮膚が壊れたときに、皮膚の下にサイトカインやマスト細胞(さいぼう)が出てきます。そのサイトカインやマスト細胞から出てくるヒスタミンが、かゆみの神経に直接働いてかゆくなると言われています。けがをした後の傷のまわりや傷口にできたカサブタの下をかゆく感じるのは、皮膚の下でけがを治そうといろいろなものが働いているためです。

 痛みの仕組みは、昔からよく研究されていますが、かゆみの仕組みに関しては、まだ十分にわかっていません。最近になって、皮膚科の先生たちの間でかゆみの研究が注目されてきました。昔は、かゆみは痛みの軽いものと簡単に考えられていました。ところが、かゆみは「C線維(せんい)」という神経の末端にある部分から伝えられることがわかってきました。

 けがの治りかけにかゆくなるもう一つの理由は、このC線維です。傷は最初は痛みを感じますが、傷が治ってくると、炎症(えんしょう)の場所が皮膚の浅いところに近づき、C線維の領域(りょういき)に当たるため、治りかけにかゆみを感じるようになると最近では考えられています。


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