太陽国体(昭和47年)

秋の太陽国体まで、あと207日。鹿児島県国体事務局は県立鴨池陸上競技場に設置された炬火(きょか)ざらで初めての点火テストを行った。紙面では「炬火ざらは事務局の色彩デザイン専門委員会がデザイン、富山県の高岡鋳芸社に発注、約5カ月かかって製作。点火テストでは作業員がスイッチを押すと桜島をバックにオレンジ色の炎が、炬火ざらからあざやかに燃え上がった」と報じている。
昭和47年、第27回国民体育大会夏季大会は9月17日に開幕。写真は太陽国体の開会を待つ鹿児島市鴨池水泳プール。紙面では「鹿児島県民が待ちに待った太陽国体がついに開幕する。全国から集まった選手、監督、役員は3000人を超し、鹿児島県選手団は111人で水泳競技、ボート競技にフルエントリーし、2競技とも優勝を目指している」と報じている。
昭和47年9月17日、鴨池水泳プールで行われた第27回国民体育大会夏季大会開会式。紙面では「高らかなファンファーレと勇壮なマーチとともに各県えりすぐりの選手団が入場。金丸鹿児島県知事が開会宣言。鹿児島県福重選手が『力いっぱい戦います』と選手宣誓した」と報じている。
昭和47年太陽国体第2日、競泳教員400メートルメドレーリレーのメンバー、三木、溝口、田上、福重の4人が太陽国体で鹿県勢初の優勝を飾った。紙面では「第一泳者の三木(背泳ぎ)がぐいぐい飛ばし、溝口(平泳ぎ)はさらに後続との差をあけた。田上(バタフライ)も追い上げてくる和歌山をかわし、アンカー福重(自由形)にタッチ。福重は余裕の力泳で初優勝。タイムは4分27秒9だった」と報じている。
昭和47年太陽国体第1日、ボート競技高校男子シングルスカル予選で1位でゴールした鹿屋工の三浦選手(手前)。紙面では「100メートル付近で鹿屋工の三浦と新潟南の三浦が飛び出し、接戦を続けたが、700メートルで三浦(鹿屋工)がスパート、一気にリード、そのまま逃げ切った。オールを大きく深く引いて余裕たっぷりだった」と報じている。
昭和47年太陽国体、競泳教員の部で鹿児島代表が念願の総合優勝。写真は総合優勝を決めた鹿県競泳教員団が永岩監督の巨体を宙に上げて互いの健闘を喜び合っている場面。紙面では「実に22年ぶりの快挙。400メートルメドレーリレー優勝。三木が100メートル背泳ぎ、自由形で優勝したのを始め、福重、溝口などの活躍で総合優勝を果たした」と報じている。
昭和47年、第27回国民体育大会夏季大会、準決勝進出を決めてオールの掃除をする鹿屋海上自衛隊クルー。紙面では「鹿屋自衛隊はスタートが悪く出遅れた。300メートル付近から追い上げ、選考する飛水会(岐阜)を捕らえたが及ばなかった。オールがやや乱れた」と報じている。
昭和47年、太陽国体夏季大会第3日目、青年400メートルメドレーリレー(猿渡、竹之内、久木田、久保)決勝、県新記録の力泳を示したが、和歌山県に続き2位だった。写真は第一泳者猿渡から竹之内に2位でバトンタッチした場面。
昭和47年太陽国体夏季大会、ボート高校女子ナックルフォアで鹿児島(福山)が優勝した。紙面では「福山はスタート直後からピッチ三十六のリズムに乗った漕ぎを見せ、600メートルで一艇身差のリードをつけた。後を追う柳学園がぐんぐん迫るが、福山はピッチ乱れず半艇身の差で逃げ切った」と報じている。
昭和47年太陽国体夏季大会、水泳競技総合優勝でトロフィーを受ける鹿児島県の福重澄雄主将=左。紙面では「“夏の国体”は最終日も快晴。鹿児島県代表選手は健闘、水泳、ボートの2競技で初の総合優勝を飾った。1カ月後の秋の大会に連なる前しょう戦として開いた夏の大会は競技、運営など、あらゆる面で好感を持たれ成功のうちに終了した」と報じている。
昭和47年太陽国体夏季大会、コーラの乾杯で優勝の喜びをかみしめる選手たち=県武道館の選手慰労会で。紙面では「単独優勝こそ逃したが初の水泳総合優勝に鹿児島市鴨池水泳プールのスタンドは大きくどよめいた。“大役”を果たし、安堵感と喜びにひたる県、水泳関係者、選手団。『これをステップに秋季大会へ』と、早くもファイトを燃やしていた」と報じている。
昭和47年、太陽国体夏季大会で日本一になった福山高クルーを歓迎する町民。紙面では「福山高クルーの国体優勝で錦江湾奥の牛根-境-福山-国分の町々は喜びにわいた。選手や応援団一行の車が町に入ると、沿道は歓迎のうず、たちまち優勝パレードに早変わりした。パレードは亀割峠を越え国分市(現霧島市)敷根を経て、牧之原まで行い、福山高校でバンザイを叫んでわかれた」と報じている。
昭和47年10月、競技役員も吹奏楽もびしょぬれで太陽国体秋季大会の模擬国体を行った。紙面では「模擬国体を県立鴨池陸上競技場で開催したが、途中で雨が降り出したため、中止した。『雨が降るとオジャンだ。さっぱり盛り上がらん』と式典を続けた競技役員やつめかけた観客は、びっしょりぬれながら、うらめしそうに雨空を見上げていた」と報じている。
昭和47年10月、太陽から採火した炬火はトーチに移され赤々ともえた。手前にあるのが集火鏡と採火ざら。紙面では「炬火は鹿児島県内三カ所の“聖地”で採火された。総計2860キロあまり、県内96市町村をくまなくめぐる史上最大のリレーのスタートを切った。鹿児島市で開く太陽国体開会式に向けて炬火は刻々と前進する」と報じている。
昭和47年10月、華やかに太陽国体開幕。写真は大観衆で埋まった会場での開会式の様子。紙面では「第27回国民体育大会秋季大会は鹿児島市与次郎ケ浜の県立陸上競技場に天皇、皇后両陛下をお迎えして開かれた。鹿児島県選手団はフルエントリーの834人。県内21市町で始まる28競技で総合優勝を目指す」と報じている。
昭和47年10月、太陽国体開会式集団演技。手を高くかざし、薩摩女の心意気を踊る婦人たち。紙面では「鹿児島県内の全市町村の婦人が参加した国体の集団演技『よかとこさつま』。離島の50人は“内地”の2000人に負けなかった。笑みを浮かべ、手を大きくあげる婦人たち。それは太陽の下、厳しい自然の中でたくましく生きる薩摩女の心意気そのものだった」と報じている。
昭和47年10月太陽国体、馬術一般中障害飛越競技で優勝した窪園選手の最後のレンガ障害飛越。紙面では「地元鹿児島県が1、2位を独占した。国体馬術で1、2位を占めたのは初めてのことで会心の試合展開だった。優勝した窪園は減点ゼロの9人で争った再審でも確実にまとめ、ただ一人減点ゼロ。文句のない優勝だった」と報じている。
昭和47年10月太陽国体秋季大会、2日目から鹿児島県勢は早くも8競技で優勝7、準優勝4を飾った。紙面では「地元、鹿児島県の選手は故郷の国体で初日から、すばらしいすべり出し。純血を象徴する高校生を中心に、しかも武の国の伝統を維持して柔剣道を軸にした価値ある快進撃の開始だ」と高校勢の活躍をたたえている。写真は剣道高校の部優勝の鹿児島商工高。
昭和47年10月太陽国体秋季大会、剣道高校男子の鹿児島商工が香川代表との決勝戦を制し初優勝。紙面では「抜群の強さを見せる鹿商工。相手は強豪PL学園、名門長崎東を降した琴平。優勝戦にふさわしい白熱した試合だった」と振り返り、副将での優勝決定に「大将戦を待たずの優勝。鹿商工の気迫がすごかった」と評している。
昭和47年10月太陽国体秋季大会、相撲高校の部は団体で鹿児島が初優勝、個人も花田(鹿屋農)が優勝を飾った。「団体は優勝候補の愛知を2対1で破り初優勝。立ち合いが鋭く、相手につけ入る間を与えず、一手に押し込む戦法が図に当たり、予選で完全にペースをつかんだ」と伝えている。写真は上手投げで個人戦を制した花田(右)。
昭和47年10月太陽国体秋季大会、陸上の教員5000メートル決勝は、鹿児島代表・浜田がゴール直前、三原(佐賀)に抜かれ2位。「ラスト120メートルで浜田が飛び出しいったんは三原を抜いたがゴール直前三原が再度抜き返して胸一つの差をつけた」と、スローペースのレース展開がラストスパートに自信を持つ浜田に裏目に出たと報じている。
昭和47年10月太陽国体秋季大会、陸上の教員1500メートル決勝。写真は「ゴール前の激しいせり合いで神之門(東出水小=47)は須藤(神奈川=14)を振り切り2位入賞。右は1位の岩渕(茨城=8)」。戦評では「神之門は終始意欲的なレース運びで2位入賞を果たした」と伝えている。
昭和47年10月太陽国体秋季大会、陸上の高校走り幅跳び決勝では、高校一年の大山(鹿児島南)が7メートル34の大会新記録で準優勝。紙面では「走り幅跳びに本格的に取り組んだのは中学二年の三学期からというから競技歴はわずか二年足らず。それでも中学三年のとき全国3位に入り、非凡な素質をのぞかせていた」と褒め称えている。
昭和47年10月太陽国体秋季大会、レスリングの一般グレコローマン52キロ級決勝。写真は鹿児島代表の平山(国分自衛隊)が三重の宇野にフォール勝ち。「五輪銀メダリストの平山は、あたりを払う貫禄。あっという間に後ろに回って相手を転がし7ポイント、次の瞬間には余裕を持って立て四方の形にくみかえてフォールを決めた」と報じている。
昭和47年10月太陽国体秋季大会のヨット。「まさに鹿児島デーだった。高校男子フィン級第2レースの有馬、高校男子スナイプ級第2レースの先田・上野、一般男子フィン級B第3レースの馬場が、いずれもスタートよく1位。一般女子スナイプ級第3レースの宇都・福山が2位、一般男子スナイプ級第3レース野元・岩瀬が3位。この結果、総合で馬場が2位、入田3位」と伝えている。
昭和47年10月太陽国体秋季大会、団体体操総合高校女子の部。見事息の合った演技で19.357点をマーク。紙面では「鹿児島純心はリズミカルで、流れるような曲線美の中に優雅さがにじみ出る完璧な出来をみせ優勝を飾った。また跳躍力を使った得意の“10回ジャンプ”がよくまとまり、一糸乱れぬ演技。輪のこなしかたも大胆で全体のバランスがとれ、危なげなかった」と伝えている。
昭和47年10月太陽国体秋季大会、弓道一般女子近的決勝で和歌山を破り優勝。紙面では「遠的の気はくをそのまま近的にうちこみ、和歌山国体で近的3位入賞の主軸となった樋口が調子よく、12射中11中して優勝への原動力となり、飛松の9中、永田の8中と優勝へのカギを握った」と報じている。
昭和47年10月太陽国体秋季大会、ラグビー教員決勝(鹿児島-和歌山)、鹿児島が念願の初優勝を飾った。写真はタックルをひきずりながらトライする浜武(鹿児島)。紙面は「力の和歌山に鹿児島は技、うまさで対抗、好試合を展開した。鹿児島が気力で初栄冠を獲得した」と報じている。
昭和47年10月太陽国体秋季大会閉会。鹿児島県選手団の拍手に送られ、鴨池競技場を去る県外選手団。紙面では「栄光と涙、温かい心のふれ合いに彩られた日々。長く、そしてあっという間にすぎ去った。6日ぶり再び相集まった全国の若人たち。『またきっと会いましょう』-。ほほ笑み、手を打ち振る選手団、スタンドの限りなき惜別の拍手が秋の落日に映える鹿児島の空にいつまでもこだました」と報じている。
太陽国体の炬火 点火テスト成功
夏季国体きょう開幕
夏季国体 華やかに開幕/”水の精鋭”集う
鹿児島教員 400メドレーリレーで優勝
余裕たっぷり、三浦・鹿屋工
競泳教員の部で総合優勝
ボート 鹿屋自衛隊準決勝へ
青年400メートルメドレーリレー2位
福山クルー 宿願果たす
太陽国体夏季大会終わる
苦戦の栄冠に酔う
福山高クルー 地元、優勝パレードにわく
模擬国体 雨でしり切れ/観客2万人がっかり
秋季太陽国体炬火スタート
秋季国体 華やかに開幕
集団演技 離島相心こめ舞う
馬術一般 県勢1、2位を独占
鹿児島県、高校勢が大活躍
剣道高校、鹿商工が白熱戦制す
相撲高校、団体・個人ともにV
ゴール直前”胸の差”に泣く
激しい競り合いで2位入賞
台頭めざましい一年生
あたりを払う貫禄で優勝
鹿児島デーの大活躍
高校団体体操鹿児島純心に栄冠
弓道女子、近的も制覇
ラグビー教員念願の初優勝
太陽国体閉会 6日間の友情惜しむ