(神)盛−鶴田、對知
(光)植松、弓削、大橋−毛利
▽本塁打 小原1号(1)(弓削)=8回
▽三塁打 盛▽二塁打 吉見太、小松、小原▽残塁 神11光8▽併殺 神0光0▽暴投 植松=6回
▽審判(球)三宅、林、仁科、倉谷
▽試合時間 2時間24分
【評】神村学園が相手のミスにつけ込んで逆転勝ち。0−3の6回2死二、三塁で西の遊ゴロが失策を誘い1点を返すと、小原の左前打、盛の三塁打で試合をひっくり返した。小原は8回にもソロ、9回に適時二塁打の活躍。盛は緩急をうまく使って完投した。
金光大阪の植松は制球に苦しみながら粘りの投球を見せたが、守備の乱れに泣いた。
■バントや足絡め重圧
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| 【1回戦 神村学園−金光大阪】6回表2死一、二塁、盛の右中間三塁打で二走西に続き一走小原がかえり逆転=甲子園 |
金光大阪のエース左腕は、大阪府大会でプロ注目の大阪桐蔭・中田を抑え込んだ好投手。ストレート、変化球とも球に力がある。だが、荒れ球。神村打線は、そこを突いた。高めのボール球を見極め球数を投げさせて中盤攻略、鮮やかな逆転劇につなげた。
打席に立つと、バントの構えからバットを引いたり、プッシュバントで揺さぶった。3回のチーム初ヒットは俊足若松の内野安打。「自分の持ち味を生かしたかった」と足でも重圧をかけた。3点のリードを許したが、その姿勢は揺るがなかった。
6回、東が左前打で出塁すると、続く木下は送りバントと見せかけ四球を誘う。さらに1死を喫したあと松原が自分も生きようとするバントを試み、2死二、三塁。徹底した揺さぶりが、相手投手のリズムを狂わせた。
敵失につけ込み1点、そして小原、盛の2連打で、この回計4点。「神村の集中力は素晴らしかった」と敵将をうならせた。6回を終え、神村のエース盛は78球、対して相手左腕は120球。球数を投げさせる狙いが的中し、7回でマウンドから引きずり降ろした。
11安打のうち、長打3本を含め9安打は6回から。県大会同様、前半のピンチをしのぎ、後半一気に攻め立てた。「県大会で、最後の最後まで勝負は分からないことを学んだ」と松原は自信を見せる。勝負をあきらめない粘り強さ。神村の本領は甲子園の大舞台でも発揮された。
監督の不在や特待生問題による対外試合の自粛、そして大会直前に部内の暴力問題が発覚した。「僕たちに失う物は何もない」と東。すべての苦難を力に変え、夏の甲子園初勝利をつかみ取った。次は帝京(東東京)。「厳しいパートだが逆にやりがいがあります」と木下。創部5年目の神村が甲子園で新しい歴史を紡ぐ。
(運動部・大窪正一)
■気迫の盛、打撃も奮起
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| 【1回戦 神村学園−金光大阪】粘り強い投球で金光打線を5安打3失点に抑えた神村・盛=甲子園 |
「盛が鍵を握ることは間違いない」。試合前に山本常夫監督からそう期待された男が、逆転打に緩急自在の粘投と活躍を見せた。
長い手足に小さな顔。184センチ、72キロの細身の体から角度のある速球、変化球を内外角に投げ込んだ。この日の最速は130キロ台半ば。「県大会を100の力とすれば、きょうは60ぐらい」と捕手鶴田がいうように本来の投球ではなかった。
それでも遅いカーブを効果的に使い、緩急で球速以上の速球に見せて詰まらせる。中盤以降、9回を除き毎回得点圏に走者を背負いながらしのいだ。普段はマイペース。ひょうひょうとしたところがあるが、7回のピンチでは三振を奪うとマウンドで空を見上げ、雄たけび。気迫の123球だった。「粘りが持ち味ですから。相手は激戦の大阪を勝ち抜いたチーム。3点以内に抑えたのでよかったです」。汗だらけの顔に笑みを浮かべた。
打っても6回に逆転の三塁打。最初の2打席で三振に倒れていた分、バットを一握り短く持った。「三振だけは避けたかった。2死だし思い切って振った。打った瞬間、これで逆転だなと思いながら走った」。
冬場に右上手から右横手に変えて球威が増し、春から背負った背番号1。その自信は、大阪桐蔭の中田を抑え込んだ好投手に投げ勝ち、さらに膨らんだはずだ。次戦の投球を楽しみにしたい。
(運動部・大窪正一)