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鹿児島名物・路面電車。
現在の路線をめぐる「旅」はひとまず終わり。今度は懐かしの旧伊敷線・上町線の沿線を訪ねて、“旅”に出ませんか。
今はもう電車は走っていないけど、かつて電停があった周辺は、今でも魅力がいっぱい! |
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…旧伊敷線 |
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普段は車で通るだけだけど…。 |
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電車が走っていた当時に比べると、車の往来は激しくなり、バスの便も多くなった。電車の軌道がなくなって車線が広くなったため、交通
量も増えたのだろう。普段、車でしか通ることのないこの近辺。ときにはゆっくり散策してみよう。 |
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まずは千石馬場電停があった場所を聞こうと思って「自転車のマル重商店」に立ち寄った。「天文館に向かう電停は、この店の前にあってね。当時は人通
りも多く、電車を利用する人の姿を多く見かけてたよ。わたしもその一人だったけどね」とご主人の重水さん。
お店は昭和26年から、自転車の修理や部品替えなどを主にやってきた。時代の流れとともに自転車を利用する人も少なくなったそうだ。以前は4月になると新入生らが、よく新しい自転車を買いに来ていた。しかし、今では大型スーパーで格安の自転車を購入する人が多くなり、壊れても、修理にくる人も少なくなった。
以前は、公園などで自転車に乗る子供たちを見かけることも多かったが、最近では車の往来が激しいため、自転車の利用を禁止する学校もあるらしい。「小さい子供が、補助輪をつけて自転車の練習をしたりしていたものだけど、子供用の自転車はあまり売れなくなってきた」と重水さん。子供のころ、必死で自転車に乗る練習をしていた日々が懐かしく思いだされた。 |
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名前を見ただけで、おなかいっぱいになりそうな「御菓子司 多良福」に入ってみる。
「私の父親の代からやっていますから、創業42〜43年ぐらいですかね」とご主人の吉田さん。季節を感じさせる和菓子が多く並ぶ中、息子さんが主に作っているというケーキやパンなども置いてある。
「これを知ってるね?」とご主人が差し出したのは、さつま名物の春駒。薩摩藩主島津公が参勤交代のとき、春駒を食べると旅の疲れも忘れるといって好まれていたお菓子なんだそうだ。
「うちの春駒が一番おいしいって言ってくれるお客さんもいるんですよ」
多良福の春駒は、甘さ控えめで食べやすい。以前は、本物の竹の皮に包んで販売していたらしい。できたてはおいしいが、しばらくすると硬くなってしまう。そんなときは、炊飯器のご飯の上に置いてあっためて食べるといいらしい。 |
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「古くから続いているお店だったら、仮屋酒店に行くといいよ」と多良福のご主人に教えてもらい、早速たずねた。
代表の仮屋健二さんによると、お店は大正時代から続いているそうだ。「油や黒砂糖などの商売を始めたのが、きっかけだそうです」
戦時中は、配給の酒屋として商売をしていた。そのころのお酒は、かすを漉(こ)し取らない「ドブロク」という、にごったお酒だったらしい。「今のお酒みたいにおいしくなかったと思うよ」と仮屋さんは笑う。
お店の中には、ビールやウイスキー、焼ちゅうなど豊富に取りそろえてある。店先においてあるワインのことをたずねると「高級なワインではなく、気軽に食卓で飲めるような種類をそろえています」と仮屋さん。確かに手ごろな値段のワインが多い。
「鹿児島の人は、イモ焼ちゅうを好みますね」と2〜3年前から入荷しているという「竹山源酔」を見せてくれた。霧島山系のわき水を使用している、この焼ちゅうの人気は上々で、渋いパッケージがなんともいい味を出している。今夜は一杯飲みたい気分。 |
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「路面電車の旅」でどうしても行きたくなるのが公園。公園の響きに懐かしいものを感じるのは、私だけ?
電車通り沿いから少し入ると「清滝公園」がある。電車や車、たくさんの人でにぎわう通 りから少し入るだけで、意外に静かだ。 ベンチに座り、「鹿の子」で買ったパンダ焼きを食べながら、ちょっとくつろごう。
お母さんと子供たちがブランコや砂場で遊んでいる。公園を一歩外に出ると車の往来が激しく、なんだか慌ただしさを感じてしまうけど、公園の中ではしゃぐ子供の声を聞いていると、ほんの少し、忙しい日常を忘れられそうな気がする。ときには、こうして公園でのんびりするのもいいかもね。(ピ) |
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イラスト 国生 敬 kokusho@ruby.ocn.ne.jp
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