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路面電車の旅
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鹿児島名物・路面電車。
現在の路線をめぐる「旅」はひとまず終わり。今度は懐かしの旧伊敷線・上町線の沿線を訪ねて、“旅”に出ませんか。
今はもう電車は走っていないけど、かつて電停があった周辺は、今でも魅力がいっぱい!


…旧伊敷線

人どおりもめっきり減って…
 鹿児島県立短期大学があるが、自動車通 学が多いらしく、学生の姿を近辺で見ることはほとんどない。平日は人どおりが少なく、どこか寂しい感じがする。それでも魅力的なスポットは探せばあるもの。ぶらっと寄り道してみよう。

 

 

 

 国道3号沿いを歩いていると「SILVER HEAD」という何やら怪しげなショップを発見。ガラスに日が反射してよく店内が見えないけど、どうやらシルバーアクセサリーの販売店みたい…。
 ちょっぴりドキドキしながら中に入ってみると、若い女性が奥から出てきた(ホッと一安心)。「店の前で『怪しげだよね〜』って言ってる声がたまに聞こえてくるんですよね」と、屈託のない笑顔で話す藤川ひろみさん、23歳。4年前のオープン当初からスタッフとして働いているそう。
 店長が鹿児島市内で一番シルバーが多い店にしようとオープンしただけあって、店内にはシルバーアクセサリーがいっぱい! ピアス1個200円やリング300円、ネックレス1000円、2000円とどれも格安。「店長自ら海外へ仕入れに行くんです。中間マージンがかからないから、その分安く販売できるんですよ」と藤川さん。一点モノが多いから、自分だけのアクセを見つけることができそう。店で気軽にサイズ直しができるのもいい。

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 車で国道3号を通るとき、いつも気になっていながら入ったことがなかったたい焼きの店「甘党屋」。そばで見ていると、次々と女性のお客さんが来て2個、3個と買っていく。やっぱり女は甘いモノに目がないんだな〜。
 店内の張り紙によると、あんこは北海道産の豆のみを使用し、生地は13種類の材料をミックスしているらしい。さっそく白あん入りを食べてみると―。びっくり! てっきり皮はやわらかいものだと思っていたのに、サクサクッとして歯ごたえがある。それにあんがしっぽまでギッチリ。ボリュームたっぷりなのに、ペロッと続けて2個平らげた自分がこわい…。
 「火曜日はたい焼きをすべて100円で販売するんですよ。ふだんは黒あんや白あん(各130円)が人気なのに、火曜日は150円の子もち入りがよく売れるのよねえ」と店長の中島恵子さん。”子もち“入りなんてあるんだ。できたてアツアツをいただくと、もちがビヨ〜ンと伸びておいしい もちと黒あんでぜんざいのような味だ。ほかに抹茶あん入りもある。こりゃ火曜日は逃せない!

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 甘いものを食べたあとはやっぱりウオーキング!? デコボコの石畳だからちょっとウオーキングには不向きかもしれないけど、一度、甲突川沿いの散策路を歩いてみたかったんだよね。
 途中で水位観測局や水位柱を見かけると、国道3号が冠水した7年前の8・6水害が思いだされる。「今でも大雨が降って、水位 が少し上がるだけでドキドキするんですよ。台風の時期は怖い」と、子供と散歩中の主婦。もう二度とあんな悲惨なことは起きてほしくないと強く願わずにはいられない。
 岩崎橋の下が日陰になるので、そばにある岩に腰掛けて休憩しよう。ひんやりとした風をほおに受け、目を閉じて川のせせらぎに耳を傾けていると、どこか避暑地にでも来た気分になる。車の行き交う音も全然気にならないから不思議。

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 歩き回ったらおなかがすいてきた。お店から出てきたOLさんに「おいしいですよ」とすすめられて「詩の樹」へ。看板に”家庭の味“と書いてあるけど…。
 意外。こんなところにこんなしゃれた店があったなんて! 木のテーブルに照明、メニューが書かれたボードなど細かいところまでセンスいい。それもそのはず、オーナーの黒木悦郎さんは空間デザイナーで、いろんな店舗のインテリア作りに携わっているそうだ。
 自分の店をオープンしたのは26年前。「知り合いにセンスを磨くには味覚を磨けといわれてね」と黒木さん。そう言うだけあって、ランチの日替り弁当のセンスもさすが。肉、魚、豆類、野菜とバランスが取れているし、手間ひまかけた手作りの味はひと味違う。おぜんから汁椀(わん)がはみ出してしまうなんて、なんか得した気分(?)。これでたったの600円。会社の近くにあったら毎日でも通 いたいほど。
「夜は国道3号を通る車のライトがきれいですよ」と黒木さん。今度はバータイムに行ってみようっと。

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 裏通りを歩いていると、プ〜ンとおいしそうなにおいがしてきた。その元をたどると、持ち帰り用のたまご焼き専門店「まるみや」に着いた。ショーケースには、うなぎやニラ入りのたまご焼き、だて巻きが並ぶ。それに『台湾チマキ500円』と書かれた張り紙まである。たまご焼きと台湾チマキの関係って?
 「社長が台湾からの引き揚げ者なんですよ。それでチマキ以外にも台湾モチや蜜蓮子(キャンディー)など台湾産の食品を置いているんです。ほかの引き揚げ者の方々も懐かしがって買いにこられますよ」と従業員の宮岡民子さん。なるほどね。
 ここで売っているたまご焼きは、同じ敷地内にある「丸宮食品」で製造したもの。45年の歴史がある。商品の大部分はデパートやスーパーなどに卸しているが、本社でも販売してほしいとのお客さんの要望にこたえて2年前にこの店をオープンしたそうだ。たまご焼きはきれいな黄金色で、食べるとほんのり上品な甘さが口の中に広がる。ハチミツ入りと聞いてナットク。今度はチマキを食べようかな。(呑)

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イラスト 国生 敬 kokusho@ruby.ocn.ne.jp

 


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