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電車通りに面する「馬場園重志商店」は、86歳になる馬場園重志さんが戦前に始めた菓子材料卸店だ。県内の有名菓子店に卸すが、一般の人も卸売価格で購入できる。
パウンド型や今人気のワッフル焼き器、マドレーヌの袋、紙レース、ケーキの箱など、個人向けからプロ用までそろっている。 季節限定の材料、かからん団子に使うさんきらいの葉の塩漬け(50枚250円ぐらい)もある。らくがん粉、かるかん粉、わらび粉―和菓子の粉っていろいろあるんだな。 薄力粉やバターはもちろん、ナッツ類やチョコレート、チェリーやココナツミルクの缶詰など洋菓子の材料も豊富。パールアガーという材料があったので尋ねると、「ゼリーを作るときに使う海藻でできた凝固剤。使い方はゼラチンと一緒よ」。今年の夏のゼリーに使ってみよう。 (mapに戻る▲)
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歩いていると、赤い袋を持っている人によく出会う。尋ねると「テンジン」という老舗(しにせ)のパン屋の袋だとか。
菓子パンや調理パン、焼き菓子など150種類以上、話題の新製品もある。 ビスコイ・デ・ポービリア (1個30円)のしょうゆ味は、焼き餅に似た食感と味が癖になりそう。イタリアのホットサンドイッチパニーニ(5種類各280円)は、その場で焼いてくれるので香ばしい。ちょっと辛めの味でビールが欲しくなる。 「昭和22年に職人を雇って開店。昭和30年代になると、母は新しいパンのレシピを仕入れるために、列車で2晩かけて東京に行っていたの」と店主の岩下逸子さん。老舗(しにせ)にあぐらをかかず、常においしいパンを追求する姿勢は2代目に受け継がれ、幅広い年齢層に今も愛されている。 (mapに戻る▲)
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ザビエル公園に向かって歩いていると、枝ものが豊富な花屋を見つけた。名前は「はてな」。昨年11月にオープンしたばかりの花と植木と雑貨の店だ。
とっくりヤシという幹がとっくりの形をしている植物に目を引かれる(非売品)。1m50cm以上のベンジャミンや、竹、ガラス、陶器などさまざまな花器に生けられたガクアジサイやコデマリが、和ろうそくや漆塗りの額などの和の雑貨、バリ・ネパールなどのアジアの雑貨と調和している。だれかの部屋を訪ねているよう。 「入荷する花、季節によってしょっちゅう店内の模様替えをしています」とオーナーの山下きよみさん。ミヤコワスレを燭台に生けたりと植物をインテリアに生かすヒントが得られる店だ。 (mapに戻る▲)
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ちょっと休憩しようとザビエル公園へ。車で前を通ったことは何度もあるけれど、足を踏み入れるのは初めてだ。記念碑を読んでみた。
フランシスコ・ザビエルが鹿児島出身のヤジロウ(アンジロウ)という人の案内で鹿児島にやって来たことや、島津家菩提(ぼだい)寺福昌寺の老僧、忍室と親交があり 白坊主 と呼ばれたことは全く知らなかった。なぜ鹿児島で布教が禁止されたのだろう。当時の歴史やザビエルに関する本で調べてみよう。 (mapに戻る▲)
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城山の方へ歩いて行くと、山下小学校の向かいに「厚生市場」がある。
「豊富な品数と鮮度は自信があります」と市場のまとめ役、隈元仁さん。八百屋、魚屋、肉屋、果物屋、総菜屋など現在19店舗。 入り口右は肉屋の「山田食品」。ホテルにも卸している県内産の黒豚や黒毛和牛など上質の肉が、手ごろな値段で買えるので、夕方になると売り切れるものも。和菓子の「山藤屋」は、餅(白・紅、粟、ヨモギ、餡入り、各70円)、かからん団子(60円)やあくまきなどが並んでいる。甘さが控えめで、男性客にも人気とか。 「重信商店」は花と果物の店。「5月は垂水のバンビメロンや串良のマスクメロン、喜界島のスイカが入荷します」と1人で仕入れをこなす2代目の竹ノ下薫さん。娘の奈通子さんが手伝う姿も気持ちいい。 20時からは屋台に変わる「焼き鳥の折田」は、女主人が1人で店を切り盛りしている。1本60円からと値段も手ごろ。「自家製のタレで食べてほしいけれど、塩コショウが好みなら言ってね」とのこと。 できるだけ無農薬の野菜を仕入れるようにしている「南商店」。5月はえぐみの少ないコサンダケがおすすめとか。
おそうざいの「よしや」は、てんぷら(80円〜)、コロッケ3種類(60円)やから揚げ、だし巻きや煮しめなど30種類以上の品が並び、迷ってしまう。おにぎり2個に、フライ、卵焼き、酢の物などが少しずつ入ったレディース弁当(20個限定)が400円、安い! 「厚生市場は昭和24年、大陸からの引き揚げ者が始めたの。 自分たちの生活だけでなく、街の厚生にも一役買えたらという思いが名前の由来なのよ」と教えてくれたのは、靴・履物の「瀬崎商店」の油田美智子さん。
空襲で焼け野原になった鹿児島市の復興を支えてきた市場の人々。時代のめまぐるしい変化の中で、「市場の灯を絶やすまい」とする姿に、私も頑張らなくちゃと励まされた。 (mapに戻る▲)
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