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郊外さんぽ
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「郊外さんぽ」1回目の舞台となった鹿児島の団地の中でも、最も古い紫原。あらためてすてきな場所を見つけるため、暑さに負けず、さあ出掛けよう!

チョウチョが止まっているおうち、みつけた!

 

 平和公園近くに「子供のころ、おやつを食べに通った店なの」と紫原に住む知人が「お好み焼 なかよし」を教えてくれた。
 入り口近くの席に座り「なかよし特製」を頼んだ。生地のなかに混ぜ込まれたみじん切りの4種類の具。外はカリッと中はふっくら軟らかい“大阪風”。出来たてのお好み焼きの上で踊るかつお節を目の前に「ぜいたくなおやつだなぁ」と思った。
 「お好み焼きが大好きだ」という気持ちが、店を始めるきっかけになったという店主の原典睦さん。以前はファンシー雑貨店を併設していて、お好み焼きは子供向けのおやつとして作っていたそうだ。通っていた子供たちが今では大人になり、中には子供を連れて会いにくる人もいるんだとか。「本当にうれしいよ」と原さんは笑った。

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住宅街の喫茶店
 桜並木通り沿いにある知人の薦める店は「凡我塔」(ボンガトー)ちょっと変わった名前。意味は?
フランス語で“よいお菓子”なんだって。和洋菓子、パンとバリエーションに富む菓子が手ごろな料金で買える。コロコロかわいい一口サイズのチーズドーナツ20円をはじめ、もちもちドーナツ50円など、全部あわせると60種類以上の菓子があって、どれにしようか迷っちゃう。    
 気になったのは3種類の不思議な大福もち。豆・あんこ・もち、それぞれの味と食感が口の中で1つの大福になる。甘さともちもち感がたまらない! 「お客さんの立場でよい素材を使い、おいしいお菓子を作ります」と話すのは店主の市之瀬照一さん。オープン以来22年、紫原でオリジナルの菓子を一家で作る。口コミで広がり、遠くは川内のお客さんもいるんだって!

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売り切れごめんの“黒玉”!?
 照りつける強い日差しにたまらず、少し休むことにした。
 紫原中央の交差点を日之出町へ下る途中、ひとつ路地を曲がると芝生のグラウンドが目に入る。「紫原中央公園」だ。
 奥のテニスコートで子供たちが元気よくテニスをしている。楽しそう! コート近くでひと休みすることにした。
 練習している子供たちはいい色に肌が焼け、夏の暑さにも負けず、汗をふきながらボールを見つめる。真剣なまなざしに、時折みせる笑顔と笑い声。明るく、元気いっぱいだ。
 公園を散歩している人、木陰で涼んでいる人、向かいの家の窓からと、みんなテニスの練習風景を眺めている。
 “若いパワー”を目の前にふとわれに返り「暑さになんか負けてる場合じゃない。元気をだそう!」と気を引き締めた。

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ニオイだけでご飯が食べられそう!?
 紫原陸橋を越えて一本桜通りに向かう途中「古木の館」の看板が見える。一見、普通の自宅。思い切って訪ねてみることにした。
 製作者の平山一夫さんは、土埋木の形を最大限に生かした古木工芸を自宅でしている。案内された部屋に入ってすぐ、空港で売られている屋久杉などを使った工芸品のお土産を思いだした。
 松の木の枝で“肥松”と呼ばれる部分を使った珍しい素材の品物は、木肌が磨かれツヤツヤとした光沢があり、光に透かすと、松の木独特の赤みがきれい。木ってこんな色を持っていたんだ。
 ひとつひとつ違う木目は、まさに“自然からの贈り物”。「だからこそ徹底的に凝ってよい品物を作りたいんだ」と平山さんの言葉が強くなった。
 9月中旬に、鹿児島空港のギャラリーで展示即売が予定されている。新しい作品に“会える”と思うと、今から待ち遠しい。

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自分の星座を探してみよっ
 歩いていると道路沿いのあちこちに「和食処 いちのや」の看板を目にする。う〜ん、一体どんなところだろう、気になる。“追って”みよう! 期待を胸に、看板のある角を曲がる。住宅街の狭い路地を入り、着いた先は普通の一軒家。えっ、店? 不安と好奇心を抱き、少し早い夕食を取ることにした。
 和で統一された店内は、どこかなつかしい旅館を思わせる。内装、看板などすべて主人の田島三男さんの手作りだそうだ。目の前で炊き上がるかま飯と、旬の食材を使った創作料理。素朴な味こそぜいたく。時間を気にせずゆっくりと味わえた満足感も加わり、おなかいっぱい、胸いっぱい。横になるのも許される(!?)店はそうないよね。
 “隠れ家”みたいな「いちのや」に今度はだれと行こうかな、なんて考えながら帰宅の途についた。(魚)

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イラスト 国生 敬 kokusho@ruby.ocn.ne.jp
 

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