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 「慈眼寺」は、7世紀に百済の僧・日羅(にちら)が開いた寺で、この地を好んだ島津家18代家久の号「慈眼」から命名されているとか。
 晴れた秋の日。散歩がとても気持ちいい〜!

チョウチョが止まっているおうち、みつけた!

 

 慈眼寺の商店街を歩いていたら、かわいいお店を発見した。「珈琲工房」というコーヒーと手作りケーキの店だ。
 ショーケースにはブルーマウンテン、モカなど15種類のコーヒー豆が、量り売りされている。「コーヒーは鮮度が大事。自社で焙煎(ばいせん)した豆を1週間以内に店頭に出しています」とスタッフ。
 喫茶コーナーもあり、スタッフおすすめの「エスプレッソ・バニラアイス」を注文。イタリアンジェラートに、ひきたてのエスプレッソコーヒーをかける。冷たさと温かさ、甘さと苦さの融合。エスプレッソは一瞬のうちに冷え、苦みが消えて程よい甘さに。う〜ん、マイルド…あっさり味の、とろけるデザートに変身した。

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住宅街の喫茶店
 友人に「すご〜くおいしい漬物屋さんがあるの。梅干しを買ってきて」と頼まれた。梅・キムチ・無添加漬物の「庵(いおり)」に寄ろう。お茶のサービスがあり、ほとんどの品を試食できる。
 まずは「昔の梅」という梅干しを一口。うっ、すっぱぁー!!「自然塩を使った昔味の梅干しです。昔の梅って塩が吹くくらい塩分が多かったでしょ」と藤崎食品3代目・藤崎茂実さん。そういえば、母が作ってくれた梅干しは、塩の結晶が表面についていたっけ。
 次は、紀州の1級梅を使った高級品「まろやか」(なんと1個100円)をありがたくいただく。大きくて果肉たっぷり、きれいな梅だ。甘みがあって、フルーティ!! たちまちファンになり、友人にも持っていった。

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売り切れごめんの“黒玉”!?
 慈眼寺公園の入り口で、隠れ家のようにひっそりとたたずむ店「嘉名留(かなどめ)」を見つけた。そろそろランチにしよう。
 中に入ってビックリ。階段だんすや石ぶろ…骨とう品の数々。置物や絵は、懐かしい秋を感じさせる。まるで、遠い昔にタイムスリップしたかのよう。 
 オーナーシェフの京(かなどめ)正和さんが出てきて、縁側に案内してくれた。庭には彼岸花が咲き、トンボが飛んでいる。滝が流れ、打ち水で岩はしっとり…ひんやりした空気が漂う。「料理だけでなく、五感で季節を感じてもらいたい。喜んでいただくための演出は、2、3年前から仕掛けていますよ」
 ちょっと奮発してミニ懐石2000円を注文。季節の食材を使った創作料理13品が並ぶ。
 地どりを焼くために用意された炭火には、ほんのり色づいた葉っぱが数枚添えられていた。「昔、落ち葉たきってしませんでした? その気分をちょっと味わってもらえたら」。葉っぱをあぶると、ふんわり秋の香り。まいりました!

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ニオイだけでご飯が食べられそう!?
 「慈眼寺自然遊歩道」は、鹿児島市内6カ所7コースの自然遊歩道の1つ。以前から遊歩道巡りをしてみたかったんだ。こんなにいい気候だと“自然”と仲良くしたくなる。よしっ、慈眼寺公園から谷山神社を巡る全長3キロのコースに挑戦だ!
 清水の流れる和田川沿いは、水の音、鳥の声、紅葉、史跡…散策を楽しくしてくれるスパイスがいっぱいだ。
 石段を上がると、突然ピンクのじゅうたんが広がる。わー、きれいなコスモス畑!! 園の手入れをしていた方に聞いたら、10月いっぱいが見ごろとか。もう1回、訪ねてみよっと。
 園にはケヤキ並木、イタリア式水階段、芝生広場。ふるさと考古歴史館では、鹿児島の歴史に触れる。こんな近くにリフレッシュできる場所があった。

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自分の星座を探してみよっ
 さらに階段を上り、「谷山神社」にやってきた。見晴らしのいい高台に建つ神社は、だれを奉っているのだろう。
 「後醍醐天皇の9番目の皇子、懐良親王(かねながしんのう)です」と宮司の大脇誠一さん。昭和3年、親王を奉る神社をという町民の声でつくられた。
 「懐良親王は1342年、13歳のとき、九州統一の任務で谷山にいらっしゃいました。谷山氏が迎え、6年間滞在されたそうです」。懐良親王に喜んでもらうために、じゃんぼ餅(もち)を作ったという説も。そういえば、公園内に売っていたなぁ。
 ときは南北朝の争乱期。南朝方の谷山氏は、北朝方の島津氏と、激しく戦っていた。懐良親王は陸路を阻まれ、海路で八代まで移動したとか。眼下に見える平和な町並みを眺めていると、この地にそんな時代があったなんて…と切なくなる。
 秋の空は、青く高く、穏やかに広がっていた。 (

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イラスト  国生 敬 kokusho@ruby.ocn.ne.jp
 

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