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 鹿児島市南部にある和田町。以前は国道225号を境に、山側は農業、海側は漁業を中心とした集落だったという。そんな名残も探しながら、散策してみよう。

チョウチョが止まっているおうち、みつけた!

 

 最初にやってきたのは、産業道路から少し入った「レストラン久津輪」。普通の家におじゃまするようなアットホームな雰囲気だ。名前の由来は? 「この辺りは、久津輪崎という岬でしたから」と奥さんの井手真知子さん。産業道路の向こう側は全部海だったなんて、ビックリ。
 定食はいろいろあるけど…
ん!? 「海めし」って何? 「ホタテ、コンブ、エビを交ぜて炊き込んだご飯。オリジナルメニューです」。磯の香りが漂ってボリュームたっぷり。ご飯に味がしっかり染みていて、おこげがあるのもいい感じ。貝汁と合わせて食べると、体がぽっかぽかになった。

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住宅街の喫茶店
 住宅地の中で、小高い丘になった神社を見つけた。「伊佐智佐(いさちさ)神社」と書かれている。
 「イザナギノミコトとともに日本をつくったとされる女神イザナミノミコトを祭っています」。掃除をしていた宮司の青木直平さんが教えてくれた。漁業や農業で栄えた谷山の総鎮守として、長年崇敬を集めてきた由緒ある神社だそうだ。
 かつて和田浜海岸に整備された港はなかったが、数多くの漁船が出入りしていた。水揚げされた魚を市の中心部で行商していたのが、谷山嫁女(よめじょ)と呼ばれる女性たち。鮮度が大切な魚を運ぶため威勢がよくて、「谷山嫁女が通ると、侍も道を避(よ)ける」と言われたとか。
 神社の北側は道が入り組んで、漁村の形跡をとどめていた。

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売り切れごめんの“黒玉”!?
 和田トンネルの上部にある「夢工房」は、トールペイントグッズを販売している店。教室もしているオーナーの徳留さんと内之倉さん、岩田さんの3人が製作した作品が並ぶ。
 毎週金曜、朝10時半から昼2時までの営業。たったそれだけの時間でいいの? 「作品を発表する場所と考えているので、いいんですよ」と内之倉さんはニッコリ。−なるほど。
 作品は温かみがあって、手作りの楽しさが伝わってくるよう。リーズナブルなのもうれしい。「自分たちが欲しくなるものだけ、コストを抑えて作っています」と岩田さん。私も欲しくなって、押しピンと紙ばさみを買っちゃった!
 それにしても、客がひっきりなしに入ってくる。みんな、ここのグッズのファンなのね。

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ニオイだけでご飯が食べられそう!?
 昨年11月にオープンしたカフェがあると聞いた。
 「カフェ・マリアージュ」の外観は洋館風。インテリアはダークな色調の木を使って、重厚な感じ。「イギリスの古いB&B(ベッド&ブレックファスト)をイメージして、自分が行きたいと思える店をつくりたかったんです」とオーナーの緒方かをりさん。
 インターネットで輸入住宅の部品を注文したり、インテリアのアンティークを集めたりと、細部までとことんこだわった。OLの傍ら、料理修業もしたという緒方さんは「思い続けると、夢はかなうんです」。
 さて、クリームチーズケーキセットを注文。豆をひいてすぐサイホンでいれるコーヒーと、ブルーベリーソースのかかったケーキは絶品だ。

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自分の星座を探してみよっ
 国道225号沿いで見つけた「和洋菓子司きり屋」。お土産を買って帰るとしよう。
 迎えてくれたのは、店主の向井一美さん。何がおいしいですか。「全部おいしいけど、特にかるかんには自信を持っていますよ」。では、1つ買って食べてみましょ。
 …フフフッ、名菓を発見。甘味を抑えて口当たりがいいので、何個でもいけそう! 「自然に生えている山芋を、ぜいたくに使っていますから」。それで、しっとりしているワケね。
 紫山芋を使った“かるかん巻”と“かるかんしぐれ”もお土産に。「県外に行った人がココのじゃないとダメだって、遠方から注文してくれるんですよ」というだけあって、本当においしかった! (ぽ)

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イラスト  国生 敬

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レストラン久津輪 夢工房 伊佐智佐神社 和洋菓子司きり屋 カフェ・マリアージュ